Maison Margiela、アイコンバッグ「5AC」を4組の日本人アーティストがハッキング
- By HighsnobietyJapan in art
- 2024年10月9日
ブランド:Maison Margiela(メゾン マルジェラ)
Maison Margielaは、シグネチャーバッグ「5AC」のハッキングプロジェクトを、10月17日(木)までメゾン マルジェラ オモテサンドウで開催。
グラフィックデザイナーの田中義久と彫刻家の飯田竜太によるアーティストデュオ「Nerhol(ネルホル)」、木版画に特化した作品を手がける大竹笙子、ドローイングを中心に様々な表現を手がけるBIEN、そしてテキスタイルデザイナーとデザインスタジオから成る「NUNO | we+」の4組の日本人アーティストが参加。それぞれのレンズを通して「5AC」を再解釈しながら、Maison Margielaの哲学を反映させた4つの作品が揃う。プロジェクトに適用されている「ハッキング」は、2024年春夏「Co-Ed」コレクションで発表されたチュールで覆われたハンドバッグにちなんでおり、常識にとらわれることなく、慣れ親しんだものから脱却を目指すアティテュードを表現。
Nerholは、麻を貼り付けたカンバスを通して「5AC」を覗く作品「Canvas(Nusa)」を制作。日本に古くから伝わる麻の紙に着目し、職人とともに貴重な大麻の繊維で紙をすき、その紙を細切りにするなど、様々なプロセスを通して100%麻の紙のカンバスを制作。表面を擦り削り取って牛の膠を塗り重ねることで、キラキラ光る膠と粗く織ったカンバスを通して、5ACの輪郭や素材が浮き上がらせた。
大竹笙子は、頭の中がハッキングされ、イメージが継ぎ接ぎされ増殖していく様子をパッチワークの手法で表現した「HACKED PATCHED」を制作。ひとつのアイテムの中に異なるピースを融合させ、その機能やストーリーの記憶を呼び起こし新たな価値を見い出だすMaison Margielaのコード「メモリー・オブ」とも共鳴し、見る人の記憶をも誘起させる作品に仕上げた。
BIENは、「Visible observation for 5AC」を発表。複数のMDF(中密度繊維板)の彫刻と、「5AC」マイクロを用い、人類が作り出したイメージやフィクションという幻影と、不変的な物質が織りなす世界を表現。大量生産に見えがちな同じ外型をもつ複数の彫刻作品だが、実際には同じ形がない。5ACと置かれることで、普段はバッグとして認識している5ACが名称を外してしまえば、彫刻作品と同様に実は一義的なジャンルで分けられない、何か得体の知れないものであることを表した。
NUNO|we+が手がけた「回転するキューブ – Inverse Equation」は、四角い刺しゅう片がテキスタイルの一部となり、ゆらゆらと動くNUNOの刺しゅう布「スイング四角」の製作工程を3つのキューブで表現。5ACを包み込み、ベーシックなコードを反転させるMaison Margielaの哲学を落とし込んだ。
「5AC ハッキング プロジェクト」
会期:10月3日(木)〜10月17日(木)
営業時間:月曜日〜日曜日 11:00〜20:00(不定休)
会場:メゾン マルジェラ オモテサンドウ
電話番号:03-5778-0891
※作品は、メゾン マルジェラ オモテサンドウだけなく、ブランドの公式サイトでも公開。