『ターミネーター』のように感じ始めているのは私だけだろうか? AIが主導するディストピアのスカイネットのレベルにはまだ達していないが、AIによる創造物のまやかしが、虚構と現実の境界線を曖昧にする足がかりになっているのは確かである。その代表例が、AIが新たに発見したスタイルアイコンだ。

AIの世界、特にMidjourneyやChatGPTのようなプラットフォームに慣れていない私達にとって、人工知能とその心を揺さぶる創造物は、何もなかったところから現れたかのように思える。

もちろん、それは真実からほど遠い。私達が目にしているこれらのプログラムが生み出す知能レベル、及びそれらがさらに進化する大きな可能性は、何年にもわたって磨き上げられている。

しかし、今では、それらは時代の流れの一部になり、何が真実で、何が嘘なのか、多くの疑問を残しながらソーシャルメディアの喧騒に自然と溶け込んでいる。

逮捕されるドナルド・トランプ(Donald John Trump)、MONCLER(モンクレール)を着た教皇フランシスコ(Pope Francis)、その他AIが生成した大量のセレブリティの画像に引き込まれるのは簡単だ。

多くの人が現実と虚構を区別するのが難しいと感じ、AIが生成した実在の人物の画像に多くのリスクがつきまとう中、楽しめる要素もたくさんある。

Artazineのおかげで、テクノロジー界のリーダー達がスタイルアイコンになり、新たなランウェイモデルの群れが登場した。

『VOGUE』のランウェイをそのまま切り取ったかのような画像には、ACRONYM(アクロニウム)を着たイーロン・マスク(Elon Musk)、HERMÈS(エルメス)を着たスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)、DRIES VAN NOTEN(ドリス ヴァン ノッテン)を着たマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)、kolor(カラー)を着たビル・ゲイツ(Bill Gates)、VERSACE(ヴェルサーチ)を着たティム・クック(Tim Cook)、MUGLER(ミュグレー)を着たジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)、Li-Ning(リーニン)を着たジャック・マー(Jack Ma)が写っている。

Midjourneyに関しては、想像力を制限するものがないのは明らかだ。ミームが溢れる中、私達は波乱に満ちた冒険に直面している。気を引き締めて——事態はますます狂気的になるばかりだ。