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Where the runway meets the street

ブランド:FENDI(フェンディ)

「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトを記念する限定版書籍を発売。イタリアの卓越した職人技によって生み出された「バゲット」バッグを収録。

職人作りに刻まれてきた古くからの知識、技能や先見の明の守護者であるイタリアの匠たちを称えるために、2020年に発足した本プロジェクト。今回はメゾンのアクセサリーおよびメンズウェア部門のアーティスティックディレクターであるシルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)が、イタリアの12の地域から呼び集めた職人30人による稀少な作品を一冊の本にまとめた。

彼らはベジタブルレザー、珊瑚、フィリグリー、ゴールドのチゼル大理石や木などから、レース、クロシェ、エニシダ繊維ブロケード、テッセラによるモザイク、織布、クジャクの羽などを縫い込む刺繍まで、数世紀もの歴史を持つ独特な技法や素材によって、1997年にデザインされた伝説的アイコンバッグ「バゲット」を希少なアート作品へと昇華。多面的な精神(スピリット)はそのままに、長方形のフォルムに短いショルダーストラップ、「FF」バックルなどクラフツマンシップの再発見につながるディテールを盛りこんでいる。

本書には美術評論家にしてキュレーターのエウジェニオ・ヴィオラ(Eugenio Viola)や、アップサイクリスト、ファッションデザイナーにして作家のオルソラ・デ・カストロ(Orsola de Castro)など3人がキュレーターとして参加。それぞれ異なるテーマについて執筆を行なった。

書面で取り上げられているイメージは、イタリアの写真家兼アーティストのロレンツォ・ヴィットゥーリ(Lorenzo Vitturi)が撮影したもの。彼は写真と彫刻が交差する部分への介入を中心として職人が作り出した「バゲット」バッグを利用し、さらなるアート作品を誕生させた。