DIOR、キム・ジョーンズのモダニズム美学は高みへ。ラグジュアリーの極みを知る
- By HighsnobietyJapan in style
- 2023年9月7日
過去をつなぎ、未来へと流れるプロセスの中核となるモダニズムの意義を、キム・ジョーンズ(Kim Jones)は考える。
DIOR 2023年メンズ ウィンターコレクションでは、T・S・エリオットの『荒地』という文学が創り出す流れるような旅路と、荒廃した世界にうごめく希望の光に着想し、メゾンの再生と若返りのサイクルを落とし込んだ。
ムッシュ ディオール急逝後、史上最年少の弱冠21歳でディオールの指揮を執ったイヴ・サン=ローランのダイナミズムよる再生に始まり、数々のクリエイティブ ディレクターによるメゾンの再構築が行われた。そしてメゾンのファッションサイクルの中でも類を見ない、ラグジュアリーの在り方に一石を投じた立役者、キム・ジョーンズに辿り着く。
DIORの輪廻は流れるようなシルエットと水を連想するアイテムに昇華される。ジャケットから流れ出るオーガンジーのテール、ニットやトレンチコートのスリットは動きのあるシルエットをつくりだし、フィッシャーマンズスモックやレインブーツ、珊瑚モチーフのアクセサリーが登場。ツイストを加えつつもエフォートレスに、ミニマルなオートクチュール的仕立てが、タイムレスなスタイルをネクストレベルへと引き上げる。
イギリスの伝統的な素材とテーラリングジャケットに付随するスリーブがクラシックにモダンさを加え、フォーマルなシャツはフィッシャーマンズスモックやレインブーツと合わせて、モードな折衷的スタイルを完成させる。3Dプリントによるシューズやブーツなど、最新のテクノロジーを駆使しながら伝統へと挑戦する姿勢は、イヴ・サン=ローランのスピリットであり、キム・ジョーンズによるモダニズムのフィロソフィーそのものである。
本撮影では、キム・ジョーンズの愛犬・GUGUと仲間たちが登場。ムッシュの愛犬ボビーがメゾンの歴史の一部を語るように、縄文犬とも称される歴史ある柴犬たちが、メゾンを未来へとリードしているよう。
Top GUGU, Right YOSHIO, Left SHIUBA
DIOR 2023年メンズ ウィンターコレクションのそのほかのアイテムはDIOR公式サイトをチェック。