style
Where the runway meets the street

ロンドンへ発表の場を移してすでに4シーズン目を迎えた「ジョン ローレンス サリバン(JOHN LAWRENCE SULLIVAN)」。 昨シーズンはカルトシネマの『タクシー ドライバー(Taxi Driver)』や『ナチュラル ボーン キラーズ(Natural Bone Killers)』を着想源としたが、今シーズンは映画でなく音楽からインスピレーションを探った。もともとポストパンクやニューウェーブというレファレンスは、同ブランドのスタイルを作る上で欠かせない存在だが、今回は『デペッシュ・モード(Depeche Mode)』、特にボーカリストを務める「デヴィッド・ガーン(David Gahan)」にフォーカスをした。

毎シーズンそれぞれテーマは設けているものの、やはり中心となるのは得意のテーラリングアイテム群だ。鮮やかなグリーンやグレンチェックのセットアップ、重厚感のあるレザージャケットなど素材やカラー、パターンは違えどそれらが中心となりコレクションを進めていく。

イングランド出身アーティストへのオマージュが最も顕著に見られたのは、ファーストルックだったように感じられる。80年代を思わせるパワーショルダージャケットに赤のミドリフ丈クロップドトップス、そしてタイトなレザーのショーツという装いはまさに「デヴィッド・ガーン」そのものだ。

中盤以降に差し掛かると、フード付きのウィンドブレーカーやロング丈のアウターなどアイテムのバリエーションが増えていった。また、デニムオンデニム、大小のドットやストライプ同士の組み合わせや、長短のレイヤードミックスやメタリック素材でアクセントをつけた。

終盤にむけてシルエットがだんだんとゆったりとしていき、ネクタイのルックもあえて締めず抜け感を出すなど、ニューウェーブスタイルをモダンにアップデートした。