KIKO KOSTADINOV、2022年春夏メンズコレクション
- By HighsnobietyJapan in style
- 2021年7月29日
ブランド:KIKO KOSTADINOV(キコ・コスタディノフ)
ディスプレイスメント (displacement:強制的な立ち退きや、紛争・災害等によるやむを得ない避難)とディアスポラ(diaspora:民族離散)に関する内省的な考察をテーマに掲げたKIKO KOSTADINOVの2022年春夏メンズコレクション。EU離脱後のロンドンから、境界線やアウトサイダーの動きに疑問を投げかけるなど、時代を紐解き、自由やカタルシスへの切望を表現した。
今回、コスタディノフは新たな素材感を出すなどの一方で、既存の立体的なコラージュ表現は抑え、伊画家のジャコモ・バッラの作品に加え、最近出会ったブルガリア人画家ニコライ・ディルゲロフの作品から、出身国ブルガリアの未来派運動について研究。グラフィックと実験的なパターンでコレクションを完成させた。
光や動き、スピードを抽象的に表現したバッラの作品は、スパイク付きのパッチポケットジレや解体し裁断したショーツ、角ばったツートンカラーのブレザーなどの歪んだテーラリングのベースに。
バッラの分割描法を、パッチワークとしてではなく、裾から尖った形の布が垂れ下がるダブルジャージーのボディビル用タンクトップや、襟を重ねたボーリングシャツ、対照的な色の折り畳み式のスリーヴなどのレイヤーとして表現した。
ディルゲロフの陶芸に見られる黄色系の色彩とともに、同心円状のキルティングや、透明なレースのプラストロン、伝統的なヘッドジュエリーをドレープのあるソトワールに仕立てたものなど、ディテールの随所にブルガリアのフォークロアをちりばめた。
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