オシャレに洗濯は切っても切り離せない作業である。

突然なのだが自分は強迫性障害を持っており、さらにダニ恐怖症なのである。

電車やバスなどの公共機関、さらにはご飯屋さん、オフィス、人ん家などの椅子やらソファ、床カーペットなど、”他人の布地” にはダニがいるものだという認識になり、自分はそういったものに触れる機会があれば、夜に調子づく職種の入国拒否が話題だが、こちらも他人の布地の暗がりで調子づくダニの入国を許すわけにいかない……と、帰宅時の我が屋の玄関もダニへの入国拒否を下す厳しいイミグレとなり、すぐに服を脱いでは洗濯機にぶち込まれていくのだ。

洗濯表示で洗濯機NGになっているものも基本洗ってしまうし、洗剤も某メーカーのダニよけ成分が含まれている洗剤を使っているのだが、現在は廃盤となってしまっているので、わざわざフリマアプリでプレ値のついているそのダニよけ洗剤を買っている。HERMÈS(エルメス)のソレのような買い方で、もはやダニよけで自分が消滅しそうであるが、洗濯を終えたとて、そこで厳しいダニイミグレが終わるわけではない。

じりじりと太陽にダニが照り焼かれないと気が済まないので、なるべくなら天日干しをしたいのである。

前世が火炙りの刑にでも処されたのであろうかってほど自分でも謎の執着なのだが、とにかくこの夏の太陽にジリジリと焼かせたいし、ダニこそまさに世から干されるべきであろう存在という狂気。

しかし読んでいる方もご存じの通り、夏というものは天気が一辺倒にいかないものでゲリラ豪雨が起きやすい。

一応、天気予報ではゲリラ豪雨の可能性を指摘してくれるのだが、これまた自分の謎の癖があり、“わんちゃん雨が降るかもしれない中であえて洗濯物を外干して外出し、濡られぬままでいれるかを独りで賭ける” という、もう我ながら本当に厄介なもの。

多分、ダニよりだいぶ本当に厄介な存在は “俺” 自身である。

先日もあらゆる洗濯をして外干しして呑気に外出したのだが、突然のゲリラ豪雨が訪れてしまって久々に大敗北。

もう諦めるしかないので、雨に降られているであろうベランダに干された洗濯物にただただ想いを馳せながら “今頃何を想っているんだろう……” という、宇多田ヒカルのFIRST LOVEのような心持ちで、もはやこれは恋なのかもしれない。

そしていじけて、とりあえず黙って夕飯でも食って帰るか。と寄った先で出てきた天婦羅には短い髪の毛のようなものが付着していたので、店員さんに「これって毛ですかね?」と確認したら「食物繊維ですね!」と即答された。

ダニは落ちている人毛に群がるというが、きっとこれは人に化けたダニからの嫌がらせである。

そんないろいろな気疲れを抱えて帰宅して、雨に濡れた洗濯物と対面をしたら、寿司の形をした某ぬいぐるみが、もはや寿司にされる前の海にいた頃の記憶がフラッシュバックしてそうな様子で待ち構えていた。

なんかもう本当に厄介な自分のせいで色々とごめんなさい……といった気持ちである。

しかし懲りぬ俺のダニと洗濯の不毛な戦いはきっとこれからも終わらない。

不毛。といいながら天婦羅に毛は添えられていたのだが。

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プロフィール キクチ(@lclccylcy
職業キクチを名乗る自由なファッションをたのしむ自由人。とにかくヴィジュで全ての気分をあげていくのがモットー。

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