style
Where the runway meets the street

ブランド:LOEWE(ロエベ)

クリエイティブディレクター、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)による「見かけ通りのものは何もない」という仮説に沿った、変容された一つの現実世界をテーマに、その不完全性を照らし出すことでリアルとは何かを問いかけた今回のコレクション。会場にはサイトスペシフィックなインスタレーション「Flags, Paris 2022」を中心とした迷宮のようなセットが組まれ、約4000本のリボンを個別にカットした旗がモデルや観客の動きに合わせ反応する空間の中、新作が披露された。

トロンプルイユを用いたルックでは、縮小された裸を表現し、アンダーウェアなどの要素を「外部の自己」として表出。シャツの裾やパンツのウエスト部分をフープとワイヤーで宙に浮くようにしたルックや、光ファイバーを仕込んだトップスや、油脂加工され透き通ったレザーのコートなどが登場。

典型的な男性の装いに「ねじれ」を加え、ボクサーパンツやブリーフに、コートやジーンジャケット、シャギーファーやモヘアのプルオーバーなどを合わせ、ニットの袖から繋がるグローブの各指先には床に届くほどの長いリボンを垂れ下げるなど、アンダーソンらしい「変容」を表現した。

形も大きさも様々なバッグは、ナパレザーに穴を開けた「キュービィ」や高さのある長方形の「アマソナ」をはじめ、大容量のトートバッグなどを揃えた。フラメンコクラッチは貝殻で装飾。LEDで照らされたラバーブーツや、さくらんぼをモチーフにしたスクエアトゥのローファーなどのシューズもお目見え。