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Where the runway meets the street

ブランド:LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)

LOUIS VUITTONは、新作ハイウォッチ「タンブール ファイアリー ハート オートマタ」を発表した。

ムーブメントからエナメルダイアルまで、自社アトリエで手がけたハイウォッチで、初の自社製自動巻き「オートマタムーブメント」を搭載。スイス・ジュネーブに構える同メゾンのウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」で作られた。

同メゾンが21世紀初頭から発表してきたハイウォッチは、顧客向けにオートマタを搭載したオーダーを少数で受注・製作。2021年には、ジュネーブ時計グランプリ(GPHG)に「タンブール カルペ・ディエム」を出品し、同コンペティションの裁量部門「オーダシティ賞」を受賞した。今回、エナメルダイアルの「エスカル スピン・タイム オンリー ウォッチ」(2019年)で最初に採用したバラや蔓、棘のモチーフが、進化して再登場した。

新作は、「モーションとダイナミズム」が特徴。メゾン初の自社製エナメルダイアルに、鮮やかな色合いの花びらと、ハートの下にはメッセージをあしらい、8時の位置にあるボタンを押すと、ダイアルのアニメーションが楽しめる。棘をまとった針と、内向きに棘が生えた蔓で囲まれたサブダイアルが時を刻み、6時位置に配したフライングトゥールビヨンは、秒を刻みながら1分間で1回転する。9時位置のハートには「SWEET」の文字を配し、ハートのすぐ上にはモノグラム・フラワーをあしらうゴールドの冠を添えた。

ハートはダイヤモンドがセットされた8時位置のプッシュボタンを作動させると連動する仕掛けだ。ハートにギザギザの亀裂が入り2つに割れると、「SWEET BUT FIERCE」というメッセージが完成する。時・分を表示するサブダイアルの囲む蔓からは、外向きに生えた棘が外側に向けて放射線状に伸びる。エナメル製のローズは12時位置と4時位置に1つずつ配した。

オートマタ配列は、別々に動く5つのダイアルエレメントで構成。8時位置のプッシュボタンを押すと、エレメントが同時に動き出す。時・分を告げるサブダイアルの外周から、棘が放射状に姿を現すほか、4時と12時の位置に配したエナメルローズの中央にある2つのモノグラム・フラワーは、一方は時計回り、もう一方は逆方向に同時に回転。その後少し間を置いて、2つのフラワーが逆回転する。ハートのメッセージに加え、最後には、ハート上部にあるゴールドの火の手が、炎を模してうねるように動く。

マイクロブラスト仕上げのムーブメントブリッジには、ピンクゴールドの棘が生えたバラの茎をあしらい、オープンワークの部分からのぞく露出した歯車を包む。18Kピンクゴールドのローターと、12時位置のオートマタレギュレーターブリッジにも、モノグラム・フラワーのエングレービングとオープンワークを施している。フライングトゥールビヨンの機構を、ダイアル側にオートマタを備えた自動巻きムーブメントと組み合わせたのは同モデルが初。オートマタは専用のゼンマイで駆動するため、フライングトゥールビヨンは65時間のムーブメントパワーリザーブを通じハイレベルのクロノメーター性能を維持できるという。

©LOUIS VUITTON
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