style
Where the runway meets the street

デザイナー郷裕一によるブランド「NICNEESS(ナイスネス)」は、2020年春夏から引き続き「民藝」をテーマとした2020年秋冬コレクションのルックを発表した。

「生活に根ざしたアート性のある民藝に対する考え」をより深く掘り下げデザイン。民藝の原点に当たるART&CRAFTSなど、欧米における民芸的思考から着想を得て、古き良き技術や感性に現代的モダニズムを発展させたセンスを融合。

特に1900年代初頭から中期にかけて生じた、混沌と進化の時代に活躍した、ウィリアム・モリス、マルセル・ブロイヤー、坂倉準三、シャルロット・ペリアンらの感性に刺激されたという。様々な知識・教養・古き良き技法に、今だからこそ表現できる技術をかけ合わせ、現代的な雰囲気を持ちながらも、どことなく懐かしくなるような感覚のアイテムを作り上げた。

スウェット地に使用される杢糸を使い、シャットル織機で織り上げたスウェット感覚の布帛生地で、クラシックワークジャケットとパンツを展開。シャネルツイードで有名な老舗生地メーカーのマリヤケントのデット生地を使用したスラックス仕立てのミリタリーパンツや、1900年代初頭のバスケットボールシューズを職人の手仕事により再考した民芸的ドレスシューズ、メリノウールの中でもフランス羊のみに絞ったフレンチメリノを使ったニットシリーズもラインナップ。馬革と鹿革を使ったライダース、厳選した素材で仕立てるハンドメイドジャケットなど、民芸的な生地作り、カジュアルとドレスの間(はざま)、クラシックの再考の3点に重点を置いたアイテムが並ぶ。