野村佐紀子「GO WEST」、美術館で初となる個展開催

By HighsnobietyJapan in art
2019年12月17日

ヨーロッパやアジアなど、海外で高く評価されてきた写真家・野村佐紀子の美術館で初となる個展が12月21日（土）から、愛知県碧南市藤井達吉現代美術館で開催される。

人物や男性ヌードなどを撮影した、落ち着きのある表現で知られる野村は、漆黒のモノトーンの色彩を基調とする中、近年は夜と朝のあわいを想像させる作品や、寝室に横たわるモデルの肢体によって、死と隣り合う人の生の儚さを暗示する写真などを発表してきた。作品の魅力は、深度ある写真表現を通して人間と愛の本質を静かに伝える点にあり、展覧会は生の根源に死があることを再考する機会でもある。

本展のタイトル「GO WEST」は、野村の写真に導かれ、西へと旅する展覧会の構成を伝えるもので、会場では、故郷・山口を起点に、台湾、中国・ハルピン、インド、パリ、スペイン・グラナダなど、旅先で撮影された写真や、展覧会のために碧南で取材した新作約100点を中心に、約290点を展示。　野村が碧南で取材した宗教哲学者・清沢満之についてのレクチャーや、トークセッション、同名の写真集の発売なども予定している。

野村佐紀子
1967年山口県下関生まれ、東京都在住の写真家
1991年九州産業大学芸術学部写真学科卒業。1991年より写真家・荒木経惟に師事。1993年より国内外写真展、写真集多数。主な写真集に「裸ノ時間」（平凡社）、「愛ノ時間」（BPM）、「黒闇」（Akio Nagasawa Publishing）、「夜間飛行」（リトルモア）、「NUDE / A ROOM / FLOWERS」（MATCH and Company）、「Flower」（リブロアルテ）、「Ango / Sakiko」（bookshop M）、「愛について」（ASAMI OKADA PUBLISHING）などがある。

野村佐紀子写真展「GO WEST」
会期：12月21日（土）～2月24日（月・祝）
開館時間：10：00〜18：00（入場は17：30まで）
休館日：月曜、12月29日〜1月3日は臨時休館、1月13日、2月24日（月）は開館、1月14日（火）は休館
主催：愛知県碧南市藤井達吉現代美術館　碧南市　碧南市教育委員会
協力：NHKプラネット中部、AKIO NAGASAWA GALLERY、artspace AM、the amana collection / 株式会社アマナ、九州産業大学美術館、写真弘社、女子美術大学、親鸞仏教センター、名古屋ビジュアルアーツ、B GALLERY
観覧無料

レクチャー「清沢満之の信と知をめぐって」
講師：長谷川琢哉（親鸞仏教センター研究員）
日時：12月21日（土）14：00〜15：30
※12月5日（木）10時から電話受付開始、定員60人になり次第締め切り

アーティスト・トーク
講師：野村佐紀子
日時12月22日（日）14時〜　約30分間
集合場所：2階ロビー
予約不要

関連ワークショップ
「碧南やって美りん!」
講師：野村佐紀子→渡辺英司氏（アーティスト）
日時：写真撮影、プリント 2月23日（日）10：00〜15：00
本づくり 2月24日（月） 10：00〜12：00
講評会 2月24日（月） 13：00〜約30分゙間
※12月5日（木）10時から電話受付開始、定員（小学生以上）15人になり次第締め切り

ギャラリートーク
案内：北川智昭（当館特任学芸員）
日時：12月24日（火）、1月13日（月）、2月15日（土） 14：00〜約30分間
集合場所：2階ロビー
予約不要

写真集野村佐紀子 “GO WEST”
判型：高さ21.0センチ☓14.8センチ（A5サイズ）
頁数：128頁
製本：ソフトカバー、袋とじ
編集：野村佐紀子、一花義広、藤木洋介ほか
デザイン：中島浩
言語：和英
発売予定日：12月20日（金）
出版：リブロアルテ
価格：2,600円（税抜）

問い合わせ先
碧南市藤井達吉現代美術館　野村佐紀子写真展 “GO WEST” 広報担当
TEL 0566ー48ー6602