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Life beyond style

布由来アップサイクル素材「NUNOUS(ニューノス)」は、ブランドサイトを1月21日(木)にリニューアルオープン。同時に、パートナー企業とともにロス・ファブリック(廃棄される資源としての規格外の布)を活用する「ANOTHER NUNOUS PROJECT」も立ち上げた。

NUNOUSは日本国内だけでも年間900万平方メートルとされる、規格外品の布を原料にした新素材。ANOTHER NUNOUS PROJECTは、賛同、協業コラボレーション企業を募集。協業することで、自社以外で発生しているロス・ファブリックを見える化。2030年までに30%削減する事を目指すという。

NUNOUSは140年の歴史を持つ老舗染色加工会社「セイショク」による、理石のような一点ずつ異なる表情と多様な加工性を併せ持つ新しい布由来アップサイクル素材。布は、毎日身に着ける衣服をはじめ、誰しもが関わる非常に身近な素材だが、繊維産業やファッション産業は、環境汚染の原因ワースト10とも言われている。

世界中で大量に発生している布の規格外品。日本だけでも年間900万㎡以上発生していると推測されており、東京ドーム192個分、NUNOUSの長辺サイズ45cm幅の道にすると地球半周分(約20,000km)となる。人間1人が呼吸で排出する二酸化炭素は年間約320kg、これを吸収するにはスギ約23本が必要と言われており、それらの布の規格外品を燃やすと192万tのCO2が排出され、年間1363万本のスギが必要となるという。

布の「規格外品」はリサイクルが難しく、多くは粉砕や焼却などの処理が行われてきた。NUNOUSは「砕く」のではなく「積み重ねる」、分別不要の独自の新・積層法によるアップサイクルを実現。布の色や質感を損なわない「新・積層法+高精度スライス」により、「見えない大量の廃棄」を「美しく見える化」。0.3〜50mmで厚みをコントロールし、光を透過させる繊細さや、革のような強さと靭やかさ、木に似た硬さと加工性などが備わっている。使用した大きな端材は、再びNUNOUSの材料となり、小さな欠片やおがくずは、産業用固形燃料に。脱炭素社会へ向け、廃棄物と化石燃料使用量の削減へ取り組む。

NUNOUSのタイプは大きく「SKIN」と「STONE」の2つとなる。

SKIN for Walls
空間を印象的に演出する建築材料。柔軟性があり、曲面にも施工可能

SKIN for Products
レザーのように強くしなやか。素材自体に耐水性があり、縫製、抜き型裁断、刻印、印刷も可能

STONE
大理石のような表情。木材に似た質感と加工性。建築材料、プロダクト、アートピースまでさまざまな可能性を形にする。水平に切ると絵画のような、垂直に切ると地層のような、切る角度で異なる表情が現れる