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From the ground up

Prada(プラダ)とadidas(アディダス)がコラボレーションを果たし、新しい「Superstar(スーパースター)」が誕生した。数週間前の公式発表からウェブ上のリーク情報、それに対する評価(Instagramのコメント)の多数が「想像力に欠けるシンプルな靴」というものだった。HIGHSNOBIETYのInstagram投稿で最もいいねをされたコメントは「5秒でデザインされた」「これだけ?」「怠けすぎ」といったものだった。しかし、PradaのSuperstarがこのままで完璧だと思う理由がこうだ。

結論から言うと、adidasにオールホワイトのスニーカーを作らせればピカイチ。最近の「Home of Classics」コレクションがその証拠だ。そしてSuperstarと「Stan Smith(スタンスミス)」が、adidasを、クラシックなローカットシューズブランドの絶対的な権威へと押し上げた。それを踏まえると、Prada×adidasのSuperstarは、両ブランドによる2020春夏コレクションの始まりを予期させる序章に過ぎない。

 

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Update: the @prada and @adidasoriginals collaboration is expected to be sold as a set for €2500. #hskicks

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私自身まだ実物を触っていないが、デザインがかなりシンプルであるからこそ、クオリティが最も評価の対象となるポイントになるということだ。全てのシューズをPradaによりイタリアで製造されており、アッパー部分にはブランドのフルグレインレザーを使用していると公式発表している。そして往年のSuperstarとの組み合わせ。このクオリティとタイムレス感のコンビネーション以上に魅力的なことはあるだろうか。コレクター達も、これまでフランスやドイツで生産されていたSuperstarを踏まえると、このイタリア製のクオリティに注目しているだろう。

多くの愛されるスニーカーの背景にはいつもシンプルなブランディングがある。adidasのスリーストライプを“R”に変えただけの「Raf Simons(ラフ・シモンズ)」によるStan Smithもまた、その中の一足である。さらに忘れてはならないのは、元の靴に、一つのシンプルなワッペンを付けただけの、「Roc-a-Fella(ロッカフェラ)」によるAir Force 1だ。同じように、元のInstaPumpとの違いがロゴフリップのみの、「Chanel(シャネル)」×「Reebok(リーボック)」のInstaPumpFuryもまた、コレクター心をくすぐる、魅力的なスニーカーの一つだ。

また、「Burberry(バーバリー)」「Calvin Klein(カルバン・クライン)」「Balenciaga(バレンシアガ)」といった多くのファッションブランドは黒や白を基調とする、ミニマルなブランディングへと移行し、や、「Warner Bros(ワーナー・ブラザーズ)」といった企業でさえも、最近では簡単なロゴに変わったところだ。

このスニーカーを手に入れるために、ボーリングバッグを買うことは恥ずかしいか? 多少は。今まで見てきたスニーカーの中で最も想像力に溢れるスニーカーだろうか?違う。クラシックで履きやすいものか? そうだ。間違いなくそうだ。