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Life beyond style

ファッションブランド「MISTERGENTLEMAN(ミスター・ジェントルマン)」のデザイナー、オオスミタケシが1月24日に敗血症のため入院していた病院で47歳という若さで逝去した。

葬儀などは近親者のみで執り行われ、亡くなる直前まで病室で製作を進めていたMISTERGENTLEMAN 2021年秋冬コレクションはオオスミへの追悼の意を込めて3月の東京ファッションウィークで発表する。コレクション発表後には関係者や友人、ファンとのお別れの会も予定しているという。

オオスミは、1996年に「avex(エイベックス)」内に設立されたレーベル「cutting edge(カッティングエッジ)」からHIPHOPユニット「SHAKKAZOMBIE(シャカゾンビ)」のメンバーBig-Oとしてメジャーデビューし、3枚のアルバムとソロ名義で2枚のアルバムを発表。

1999年にストリートウェアを中心としたブランド「SWAGGER(スワッガー)」を立ち上げ、2004年には派生したソロブランド「PHENOMENON(フェノメノン)」を発表。東京ファッションウィークには2010年にデビューしている。1976年創業の独ラグジュアリーライフスタイルブランド「MCM(エムシーエム)」とPHENOMENONのコラボレーションライン「MCM by PHENOMENON」を展開した。

2012年にデザイナー吉井雄一と共に「MISTERGENTLEMAN(ミスター・ジェントルマン)」を立ち上げ、2017年には「マッシュホールディングス」の傘下に入り、レコードショップ「WAVE(ウェイヴ)」を開始。2018年、音楽家の大沢伸一による「MONDO GROSSO」のアルバム「Attune / Detune」に、MC名義BIG-Oとして、リリックも手がけた「One Temperature」を収録。近年はMISTERGENTLEMANとして東京ファッションウィークで活躍し、マッシュホールディングスが設立したメンズ事業本部ではチーフデザイナーも務めていた。

吉井は「正直今はまだ突然過ぎてこの悲しみを受け入れることが出来ない状態です。彼と出会ってからのこの10年間はかけがえのないもので、プライベートにおいても生活を共にし、一緒に見た景色、鑑賞した音楽や映画、食べた物など、人生を通じて2人で心で感じたものをデザインに投影してきました。生前、彼の創造を受け止め、深い心で理解して手をお貸しくださった全ての関係者の皆様、そして何よりファンの皆様に心から御礼申し上げます。」とコメントを発表。

マッシュホールディングスの近藤広幸社長は「オオスミタケシという”才能”を預かり、世の中にその熱を伝えて行かなければならない使命感を持ち、共に挑戦をして参りました。突然彼を失い、強い悲しみと、堪らない空虚さの中にいますが、目を瞑れば人一倍大きな体にいつもの愛くるしい満面の笑顔が鮮明に浮かんできます。ファッション界、音楽界にとって多くの人を魅了してきたオオスミタケシの一ファンとして、ご冥福をお祈りすると共に、これまで彼の活動を支えて頂いたみなさまに感謝申し上げます」(以上、原文ママ)と述べている。