style
Where the runway meets the street

「Farm-to-Closet-農場からクローゼットへ-」をコンセプトに、デザイナー石川俊介がブランド「Text(テキスト)」を始動する。

食文化における「Farm-to-Table」が、生産者の顔が見える食材や、食材をその土地で調理・提供することなどでサステナブルな考え方の一つとして定着しつつある中、同じ考えをファッションの世界に置き換えた「Farm-to-Closet」を原点に、ブランドを立ち上げた石川。納得できる素材と生産方法を求め、アルゼンチンやインド、モンゴルなどの土地に赴き、ペルーで出合ったのがアルパカだったという。

ペルーの標高4000メートルを超える高山地帯でアルパカと出会い、ブラックアルパカ100%の生地作りを始め、原料の調達や工場とのやりとりなど些細な工程も自らこなし、柔らかく繊細な黒毛をコートやパンツなどの生地に仕立てるために奔走。ブラックアルパカのほか、ニットやデニム、ギャバジンなどの生地も、時間を惜しむことなく作り上げてきた。

「手間がかかったっていい。そうすることで農場も工場も、そして袖を通す誰もが、その洋服が持つ文脈の一部になれる」と石川は、ファッションにおけるサステナブルとは何か、自問自答を続ける――。

ブランド始動に伴い、ファーストコレクションとなる2019年秋冬コレクションのルックも公開した。