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Where the runway meets the street

AGR

2022年のファッショントレンド予測をしたのもまだ昨日のことのように思えるが、あっという間に12ヶ月が経ち、再び新たな年について熱く語るときが来た。

2022年は混沌のコロナ禍の難局をやや乗り越えた感があった。ファッションウィーク、贅を尽くしたファッションショー、そして、2022年で最後にして欲しいと思われるものも含めてとはいえ、話題のコラボレーションも再びフル発進した。

2022年はSaul Nash(サウル・ナッシュ)、KidSuper(キッドスーパー)、AURALEE(オーラリー)といったブランドが脚光を浴び、ブレイクする年でもあった。Saul Nashのウールマーク・プライズ受賞や、AURALEEのさりげなくも魅力的なコラボレーションなどもあり、印象深い1年となった。

明けて今回のUnder the Radarでは、Highsnobietyの選ぶ2023年最も注目のブランド、デザイナーとそれぞれの注目理由をお伝えしたい。

Homage Year (オマージュ イヤー)

 

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「Homage Year創設者、アントワン・マニング(Antoine Manning)は、23歳の若さにして、次のイット・アクセサリーにふさわしいハンドバッグを作り上げている。カラー展開の豊富な卵形バッグ「Ova」は、リコ・ナスティー(Rico Nasty)、ベイビー・テイト (Baby Tate)、チャールズ・グロス(Charles Gross)などが身につけている。今年はさらなるテイストメーカーが持ち歩くようになるに違いない」 — アレクサンドラ・ポーリー(Alexandra Pauly)(スタイルライター)

AGR Knit(エージーアール ニット)

 

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「子供の頃から1980年代のファッションと「ベルエアのフレッシュ・プリンス」のスタイルが大好きだった。鮮やかなドレスコード、パワードレス、ネオンニットなどを扱うAGR Knitはそんな私の子供の頃の夢そのもの。価格の高いものから安価なものまで、あらゆる消費者に対応するブランド。ジェンダーニュートラルで、手頃で、私のようなレトロノスタルジー好きの心に訴えるラグジュアリーなアイテムを作るブランドに今後の可能性を感じるから。2023年どのくらい花開くか注目したい」 —ムナシェ・アシュリン(Munashe Ashlyn)(インスタグラムエディター)

SAMPAIX STUDIO(サンぺ・ステュディオ)

 

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「SAMPAIX STUDIOの2023年の動向を楽しみにしている人は自分だけではないはず。毎月進歩遂げていて、追っていて喜ばしい。何かに向かって日々前進している感覚がある。大器は晩成するものでもあるし、SAMPAIX STUDIOの未来はきっと偉大なものになるはず。」 —サム・コール(Sam Cole)(スタイルライター)

Maria Nilsdotter (マリア・ニルスドッター)

 

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「私の2023年注目ブランドはMaria Nilsdotter。宝石、太めのチェーン、繊細なパールを使い、ハンドメイドで作られるジュエリーには、ひとつひとつストーリーがある。誰にでも、合うものがきっと見つかる。ひとつひとつが上質。上質さは2023年特に優先すべきポイントでもある。モデルのモナ・トゥガード(Mona Tougaard)、スウェーデン王室、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)、スノー・アレグラ(Snoh Allegra)と圧巻の顔ぶれがMaria Nilsdotterを身に付けている。迷っていると後で後悔するブランド」 — トラ・ノースマン(Tora Northman)(TikTok 責任者)

Robyn Lynch(ロビン・リンチ)

 

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「Robyn Lynchの作品にはすぐに虜になった。リンチはアイルランド出身の女性デザイナー。アウターウェアが得意だったり、90年代のスポーツウェアの美意識を備えていたり。出会って以来ずっと好きなブランド。2023年のウールマーク・プライズの最終選考に残ったデザイナーだから、ファンなのは私だけではない。良いデザイナーだということ」 —テイラー・ウィルソン(Tayler Willson)(スタイルエディター)

Camiel Fortgens(カミエル・フォートヘンス)

 

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「Camiel Fortgensの名をUnder the Radarの(表立って取り上げられていない)デザイナーとして挙げるのは妙に思われるかもしれない。デザイン・アカデミー・アイントホーフェン卒のカミエル・フォートヘンス(Camiel Fortgens)が2014年、彼自身の名を冠して設立したブランド。世界中で販売され、プシャ・T(Pusha T)や、バッド・バニー(Bad Bunny)といった有名人にも着られている。しかしCamiel Fortgensの服には、やや匿名性を帯び、意図的に注目を避けている部分がある。切りっぱなしの裾こそ特徴ではあれ、緩やかな曲線を描くジャケットやシャツ、イージーパンツといったラインナップは、彼と同じオランダ人の先輩デザイナー達が唱えたアンチファッションの概念の、無意識的借用と間違われやすい。先輩オランダ人デザイナーらCamiel Fortgensの着想源となっていることは確かに多いのだが」 —ジェイク・シルバート(Jake Silbert)(ニュースエディター)

Ouer(オウアール)

 

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「韓国系アメリカ人である私は、アジアのファッションブランドの台頭、成長にいつも胸を躍らせている。そんな中で最近注目しているのが Ouer という新レーベル。立ち上げたのは中国系カナダ人デザイナーで現在Kith(キス)のヘッド・オブ・メンズデザインのジェレミー・ホー(Jeremy Ho)と、3.1 Philip Lim(3.1 フィリップリム)のヘッド・オブ・メンズウェアで同じく中国系カナダ人デザイナーのピーター・フー(Peter Hu)で、拠点はニューヨーク。Ouerは、北京語で「ときどき」という意味で、「新しい機会服を作る」という2人のミッションを反映した名前になっている。テーラリングと新たな男性らしさについての2人のさらなる提案を楽しみにしているところ」— YJ・リー(YJ Lee)(シニアエディター)

Ruslan Baginskiy(ラスラン・バジンスキー)

 

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「ウクライナ出身の私にとって、2022年は母国、国民の苦しみの年。その中で得た気づき、学びは、ウクライナのボランティア、企業、デザイナーの支援がいかに重要かということ。私の持っている洋服の半分はウクライナ人デザイナーのもの。そんな私が2023年に期待するデザイナーは間違いなくラスラン・バジンスキー(Ruslan Baginskiy)。世界最高の(「ホワイト・ロータス」のキャストも着用していたほどなので世界最高と言って良いはず)帽子とアクセサリーのブランドで、人柄も本当に良くて。今でもデザインや生産を全てウクライナでしている。戦下の国でビジネスを運営し、成功することは並大抵のことではない」 —テティアナ・フボロスティアナ(Tetiana Khvorostiana)(ビジュアルエディター)

Telfar Clemens(テルファー・クレメンス)

 

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「Telfar(テルファー)と言えばバッグがよく知られているけれど、自分がずっと良いと思ってきたのはアパレル。Telfarはデザイナーとして、ラグジュアリーな世界観を作り上げることに成功している。そういう世界観の作り方に関心を惹かれる。それに、手頃な価格を維持しながら、デザインと品質も良いもの出し続けているところが見事」 —セバスチャン・ジーン(Sebastian Jean)(ファッションディレクター)

FFFPOSTAL SERVICE(エフ・エフ・エフ ポスタルサービス)

 

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「FFFPOSTAL SERVICEは去年の2022年秋冬コレクションで強く惹かれたブランド。2023年の幕開けにインスタグラムに公開された最新コレクションのファーストルックのプレビューを見ても、今年もその勢いが止まらない感じが伝わってきた。個人的にゴープコアシーンにはあまり興味はない方だけれど、あのフルフェイスプロテクション付きのクロップドジャケットを見ると、今年この先、どんなものが見られるか、楽しみにせずにはいられない。」 —トム・バーカー(Tom Barker)(スタイルライター)