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From the ground up

Flickr / Ralph Ciaio

今最も話題になっている事件と言えば、NCAA(全米大学運動協会)ディヴィジョンⅠのノースカロライナ大学とのゲームで、デューク大学ブルーデビルズ所属のザイオン・ウィリアムソン(Zion Williamson)のシューズが破損し、不幸にも怪我を負ったというニュースだろう。

今回の事件で、Nike(ナイキ)や同ブランドの製造に対しここぞとばかりに非難を浴びせる人もいた。しかしそんな中、マーカス・カズンズ(DeMarcus Cousins)や、ベン・シモンズ(Ben Simmons)などのNBAバスケットボールプレイヤー達は、NCAAとNBA(北米男子プロバスケリーグ)に、プロ契約の制度に関する申し立てをしたのだ。その内容は、プロとして契約するまでは、金銭の需給なしに、リスクを冒してでも大学などでプレイさせることを高校生に強いるチームがあるため、それを防ぐ方法として年齢制限を設けるべきだというものであった。

最近まで、ザイオン・ウィリアムソンが着用していたNikeのスニーカーの右足が破れてしまった理由を説明できる人間は、誰一人としていなかった。

そんな中、YouTube(ユーチューブ)チャンネルで話題の、米ニュースサイトComplex(コンプレックス)が、Nike Mag(ナイキ マグ)や、Nike HyperAdapt 1.0(ナイキ ハイパーアダプト1.0)などNikeのスニーカーデザインプロジェクトに携さわったティファニー・ビアーズ(Tiffany Beers)との対談についての記事をアップした。

ビアーズによれば、今回の破損の正確な理由を追求することは、かなり難しいと言う。「僕の経験からすると、今回の破損の原因は、生地に何か問題があったと考えられる」と述べ、「もう一つの要因として、それが実際に販売されているものか、ただのサンプルだったのかということもある。おそらく接着部分が固まっていない状態だったのだろう。それは、製造工程で起きた問題だね」とも語った。

記事によると、原因はほかにも、彼のプレースタイルと、その体重や身長などの身体的部分を靴が支えられなかったからだとも言われている。

「その靴を実際に見ずに、原因を語るのは難しい。僕自身、Nike PG2.5(ナイキ ピージー 2.5)のモデル自体、見たことがないかもしれない」とビアーズは、コンプレックスに述べている。そして今回の事件を「靴自体の問題というよりも、予期せぬアクシンデントが招いたこととも考えられる。そうだとしたら、怪我をするのは彼だけでは済まなかっただろう。それが他の場所で以前に起こっていてもおかしくないしね。だから今回の事件はすごく稀な出来事なんだ」

Nikeは未だ、事件の詳細は確認中としている。また同選手の怪我の状態に関しては、右足の膝を軽く捻挫したものの、日常生活には問題なく、怪我が大きなものではなかったと報じられている。