style
Where the runway meets the street

Highsnobiety / Eva Al Desnudo

ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)のメンズアーティスティックディレクターに任命され、ブランドに多くの変化をもたらすことは明らかだろう。次のシーズンは、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)に着想を得たコレクションを発表するとの噂もある。

ヴァージル・アブローのLouis Vuittonでのデビューシーズンは、様々な色使いが特徴的で、ブランドのクラシックなブラウンのレザーのような落ち着いたカラーパターンを抑え、ストリートウェアの明るいカラーパターンでスタートを切った。

ヴァージル・アブローのコレクションメモには、自身で定義したボキャブラリーのリストが含まれていた。「R」には、オフホワイトから様々な色へと変化する万華鏡のような色彩で、夢を象徴すると言われるホログラフのアーチ道を形づくり、「Rainbow(レインボー)」を定義していた。

おそらくアブローは、ホログラフィックで多彩な色に変化する素材を先見し、現代のファッションデザインに自然な変化であることを示したのだろう。銀箔のケープと虹色のLouis Vuittonのキーポルバックを着用したプレイボール・カルティ(Playboi Carti)がショーの最後を締めくくり、みんな心を奪われた。

Highsnobiety / Stefano Carloni

このキーポルバックは、2019春夏コレクションのキーアイテムの一つであり、来年に発売される頃には、人気となるだろう。1930年に初めて登場したキーポルは、ヴァージル・アブローの現代的な解釈により、Louis Vuittonのモノグラムをエンボス加工したプラスティック素材に、オイルスリックカラーと透けるプラスティック製のチェーンとなっている。ヴァージル・アブローは、以前のKaleidoscope(カレイドスコープ)主催で行われたパネルトークや空港、インスタグラムで投稿し、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)が、「私にはこのバックが必要なの。」とコメントを残した。

 

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“oil-spill”

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反射素材やホログラフィック素材は、Stone Island(ストーン アイランド)や、ニューヨークのブランドSies Marjan(シエス マルジャン)など、今シーズンに様々なブランドから登場した。Sies Marjanのマルチカラーの反射素材で作られたラグランスリーブのコートは、自然光でサテンのパープルとブルーのように見えるが、フラッシュを当てるとレインボーカラーとなる。


反射素材やホログラフィック素材が、インスグラム上で話題となっているのはこれから先も流行する素材であるだろう。

“超越”が今年の大きなキーワードとなったのは、デザイナーが未来に焦点を当て、ファッションの未来を独自の目線で解釈をしてきた。今年の6月のメンズファッションウィークでは、1017 ALYX 9SM(1017 アリクス 9SM)によるディストピアの影響力を目の当たりにし、Xander Zhou(ザンダー ゾウ)の不思議なハイブリッドエイリアンや、東京で行われたDIOR (ディオール)の2019年プレフォールメンズコレクションでの、虹色でメタリックに輝くアイテムが見られた。

Highsnobiety / Stefano Carloni

モダンな解釈を加えてクラシックなアイテムを再解釈したDIORのように、2019春夏のLouis Vuittonのキーポルバックは、旬な素材とアイコニックなアイテムが上手く組み合わさり、身近なブランドに新しさを加えている。そして、何よりフォトジェニックである。