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Life beyond style

「Web3に関心のある層を呼び込むには、よく考え、安全に対応する必要がある」と、NIKEのヴァーチャルプラットフォーム「.SWOOSH」を支える一人、ロン・ファリス氏は述べた。

「Web2と言えば.comだが、web3では当社は自社ドメイン.nike で展開し、.SWOOSHをNikeの全ヴァーチャルクリエイティブのホームとする」と同氏。

Nikeの全ヴァーチャルグッズのホーム「.SWOOSH」は、Nike初の、コミュニティメンバーによるデジタルオブジェクトやシューズ、ジャージなどの収集、共同制作、交流の場だ。

このコミュニティはいずれ、メンバーによる商品の交換、特別なプロダクトへのアクセス、予約注文、リアルイベントを可能にする役割を果たすことが見込まれている。最初のデジタルグッズのリリース以降、メンバーによるチャレンジへの参加、無料ヴァーチャルグッズ獲得が予定されている。

Highsnobietyへのプレゼンテーションの冒頭でファリス氏は、NikeがRTFKTから学んだことについて触れ、Web3の先駆けであったRTFKTは、Nikeが今まさに.SWOOSHで達成しようとしている「コミュニティ、共同創造、ロイヤルティ」という柱の「青写真を描いた」存在だと述べた。

RTFKTはweb3に関心の強い層の間で一級とみなされているプロジェクトだが、同氏によると、.SWOOSHはNikeが「web3に関心のある層」向けにデザインしたものだという。

 

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暗号資産のネイティブではない人口にも参加しやすいよう「安全な入口を作りたい 」とファリス氏。Web3はまだ広まっていない。そこでNikeでは今後さらに著名アスリートやインフルエンサーを.SWOOSHに招き、彼らを通して、スポーツの未来を牽引する存在としてのデジタルコミュニティについて語りを広める。

Nikeでは、新技術.SWOOSHの早期導入を促すことを目的とした、アトランタ、LA、シャーロット、タラハシー、ルイビル、ニューヨークの6都市ツアーを予定している。

12月の1カ月は、ベータテスト参加者の教育期間となり、その後、2023年1月に.SWOOSHの初回コレクションが投下される。

RTFKTで採用されているフィジタルユーティリティ(トークン保有者がデジタル商品を通じて実際のプロダクトを手に入れるという仕組み)を踏襲し、非暗号資産ユーザーにインセンティブを与えるという側面についてファリス氏に尋ねたところ、「Nikeとしては両方を組み合わせる。全てではなく一部のヴァーチャルクリエーションについて実際のプロダクトと対応させる」との回答を得た。

「どのようなユーティリティが実際響くのかを試し、そこから学ぶことを目指している。実際のスニーカーを売る場合には、ものが何であるかが明確だが、ヴァーチャルプロダクトの所有については、それが何を意味するのかを考えることから始まる。何が支持されるのかをテストし、学び、イノベーションを加速させることこそが肝」

.SWOOSHではまず、人とヴァーチャルプロダクトとの関わり、行動についての理解を目指す。いずれはジョーダンのような人気製品を打ち出すことを視野に入れつつ、まずはこの新デジタルキャンバス内におけるブランドストーリーの語り方を模索することから着手する。

誰もがそうであるのと同じく、Nikeもまだいろいろな意味で、メタバースというものが何であるかを理解しようとしている段階だ。だからこそ、この暗号化技術にまだ参加していない層による参加を求めている。

暗号化技術に触れたことのないNike顧客にとって.SWOOSHにどのような価値があるのかについてファリス氏は「メンバーや消費者の中には、実世界と同じく仮想世界での自分自身の見え方に気を配る人が増えている。我々は仮想世界を生きる消費者へのサービス提供を目指す。これまで焦点を当ててこなかった新領域だが、この新領域での自己表現において、自身の装いを自慢できるという点は大きな意味を持ってくる」と述べた。

 

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「これからはデザイナーでなくとも、表現をしたいと考える人であれば誰でもクリエイター、というように、クリエイターの意味を塗り替えていきたい」

将来的には、外部のNFTウォレットを.SWOOSHに接続することで、プラットフォーム上でデジタルアイテムの取引が行えるようになる見通しだ。

しかしそうした技術統合の前に、Nikeがまず目指すのは、従来の顧客を新デジタルホームに呼び込むこと。.SWOOSHは今冬、暗号化技術を推進させる火種となるかもしれない。