DIOR 2025年サマーメンズコレクション

By HighsnobietyJapan in style
2024年6月25日

ブランド：DIOR（ディオール）

DIORは、2025年サマーメンズコレクションを発表。

クリエイティブディレクター、キム・ジョーンズ（Kim Jones）は、クラフト、アトリエの技術、そしてメゾンのために働く職人達といった要素に焦点を当て、本コレクションでは、南アフリカの陶芸家、ヒルトン・ネル（Hylton Nel）の人生に着目。

ヒルトン・ネルのモチーフ、造形、そして素朴なモニュメンタリズムを取り入れながら、コレクションにおいてヒエラルキーを問わずサヴォワールフェールを組み入れるという包括的なアイデアを探求。シルエットは、彫刻的であると同時に実用性も重視し、フォルムや仕上げは陶芸の表現方法から引用している。

テイラリングとアウターウェアは、丸みを帯びたボリューム感のあるものが大半を占め、時に登場するより率直なシルエットに官能的な仕上がりをプラス。さらに、1958年秋冬オートクチュールコレクションのコートのための、実現されなかったイヴ・サン=ローラン（Yves Saint-Laurent）によるスケッチは、今回のコレクションにおいて初めて完全に実現。コレクション全体に見られるスカーフカラーのモチーフは、1960年秋冬オートクチュールで発表されたイヴ・サン=ローランのもうひとつの作品「Negatif」から引用し、職人による完全オリジナルの工程を経て製作された陶器風のパーツとして再解釈。ニットウェアは彫刻的なフォルムと共鳴すると同時に、遊び心のあるパターンやプリント、陶製の留め具など、ヒルトン・ネルの世界感から引用した要素をあしらった。

最も伝統的なワーキングシューズのひとつであるクロッグも登場。ブナ材やカーフレザーといった洗練された素材を用い、全て手作業で仕上げ、ラバーで加工。ヒルトン・ネルの「紋章」を描写したクロッグのスタッズ装飾を、プレタポルテやバッグのスタッズ刺繍にも採用。

アイコン「サドル」バッグは、丈夫なキャンバスにラフィアやレザーでコントラストをつけた。随所にアクセントとして用いられているクロシェハットは、ハンドクラフトアイテムとして登場。ケープタウンを拠点とする南アフリカのアースエイジ社と共同でSTEPHEN JONES（スティーブン・ジョーンズ）がデザインし、地元の職人達が1点ずつ全て手作業のかぎ針編みで仕上げた。陶製のビーズはパリで取り付けられ、家庭的なクラフトとサロン、ローカルのものからグローバルなものまで、様々なアトリエがヒエラルキーを問わず集まる連帯感を演出。