パリの街から突如消えた
バンクシー作品
- By HighsnobietyJapan in art
- 2019年1月31日
1月25日金曜日、パリにあるバンクシー(Banksy)の作品が描かれたドアが、アングルグラインダーを使用した何者かにより切断されたというニュースが流れた。同作品は、バタクラン劇場で90人の死者を出したテロリズムの犠牲者たちを追悼するものであった。
俯いている女性を表現した白の版画作品は、パリジャン達がよく知るヴォルテール通りにある避難口のドアに描かれていた。ニュース専門局のLCIは、ある情報筋によると、一連の犯行は金曜から土曜日の夜にかけて行われ、アングルグラインダーを持ち武装したフードを被った集団が作品を切り落とし、トラックに積んで逃走したと伝えた。
バタクラン劇場は、ツィッターで、「私たちは、憤りを感じている。世界中の人のものであり、あの日の記憶を思い出すシンボルであるバンクシーの作品を私たちから奪った。」とツイートした。
L’œuvre de @originaIbanksy hommage aux victimes du 13/11 a été volée. pic.twitter.com/FMHoobzRXm
— Bataclan (@bataclan_) 2019年1月26日
最も残酷な事件だと賛否はあるかもしれないが、壁画が盗まれるのはこれが初めてではない。イギリスのブリストルにあるイーストビルの以前社交クラブだった場所の壁には、ピンクの仮面をつけたゴリラの作品が描かれていたが、手違いにより塗り替えられた。他の多くの作品もまた、評議会によって塗り替えられ、リノベーション工事の中で破壊されたり、ヴァンダリズム主義者によって壊されてしまった。昨年、Sotheby’s(サザビーズ)で行われたオークションでも、約1億5千万円の価格がついた作品をバンクシー本人が切り刻んでしまった。
- Words by: Isabelle Hore-Thorburn