ココ・キャピタンが日本初個展を開催
スペイン人女性アーティスト、ココ・キャピタン(Coco Capitán)の展覧会「NAÏVY: in fifty(definitive)photographs」が東京・渋谷PARCOで開催される。
2020年のロンドンを皮切りに、昨年アムステルダムで巡回展を開いた個展「Naïvy(ナイーヴィー)」を踏襲したキャピタン日本初の個展。写真家としての活動を軸に、このほど完結した「Naïvy」シリーズの完全版として写真作品50点を、アーティスト自ら制作したファウンドオブジェとともに初公開する。
1992年、スペイン・セビリア生まれのキャピタンは、ロンドンとマヨルカ島を行き来しながら活動。2016年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで写真分野の修士課程を優等で修了。作品はファインアートとコマーシャルアートにまたがり、写真や絵画、インスタレーション、散文など。写真集に「Naïvy」「Middle Point Between my House and China」などがあり、GUCCIやDIOR、Nike、APCなどとのコラボレーションも話題だ。LOUIS VUITTONとは「ファッション・アイ」シリーズの最新巻として「Coco Capitán: Transsiberian」を4月に刊行する。
キャピタンが10年以上にわたり手がけてきた作品「Naïvy」は、冒険、帰属、無垢の喪失などをテーマに、セーラー「Lost Naïvy(迷子のナイーヴィー)」が住む、想像上の海の世界に捧げるシリーズ。同展では、「Naïvy」シリーズの完成形として、自ら手焼きした初公開30点を含む50点の写真プリント作品と、これまでスケッチだけが発表されていた「“迷子のNaïvy” 旗」3点を実物展示する。
「『存在しないこと』とも『存在を消去すること』とも全く異なる『消滅』の取扱説明書を探すこと。『消滅』とは、余白に存在することだ……実際、非常に強固に存在している……存在の残余の余白に。私はクラブの一員になりたかった、私は思いがけず道に迷いたかった、私は誰もが道に迷っていて、そのあてどなさを祝福できる集団の一員になりたかった。こうして私の Naïvy ができあがった。海の真ん中で漂流する船の中にいる、私の迷子の船乗りたちと私」とキャピタン。
ココ・キャピタン
1992年、スペイン・セビリア生まれ。ロンドンとマヨルカ島を行き来しながら活動。2016年にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで写真分野の修士課程を優等で修了。彼女のアート活動はファインアートとコマーシャルアートの世界にまたがっており、作品には、写真、絵画、インスタレーション、散文などが含まれる。上海当代芸術館(上海)で個展「Everything, Everywhere, Everyone, Everytime」が開催中。最近の個展に、「Naïvy」(マクシミリアン・ウィリアム・ギャラリー/ロンドン/2021年)、「Busy Living」(ヨーロッパ写真美術館/パリ/2020年)、「Is It Tomorrow Yet?」(大林美術館/ソウル/2019年)、グループ展に「Infinite Identities」(ハイス・マルセイユ写真美術館/アムステルダム/2020年)がある。作品は、ヨーロッパ写真美術館およびハイス・マルセイユ写真美術館のコレクションに収蔵されている。写真集に『Naïvy』『If You’ve Seen It All Close Your Eyes』『Middle Point Between my House and China』がある。『New York Times Magazine』『British Journal of Photography』『DAZED』『M, le magazine du Monde』『Document Journal』『VOGUE』などの雑誌に作品が掲載されている。また、ケンブリッジ大学、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート、オックスフォード大学、マンチェスター芸術学校、ロンドン・サウス・バンク大学、アールト大学などのゲストスピーカーとしても活動中。
NAÏVY: in fifty(definitive)photographs
会場:PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4階)
会期:4月15日(金)〜 5月9日(月)
時間:11:00 〜 20:00(入場は閉場時間の30分前まで、最終日は18:00閉場)
入場料:800円(税込)