アーティスト・新埜康平&三澤亮介、合同展示「FETISH—衝動の美」開催。新規作品が揃う
本誌で特集したアーティスト・新埜康平と三澤亮介の2人による合同展示を開催。本展のために、新たに制作されたオリジナル作品が並ぶ。
“フェティッシュ”という言葉には、しばしばエロティックな響きが伴う。だが本来の語源は、ポルトガル語の「feitiço」——「呪物」「崇拝の対象」にある。人は古来、理解を超えた力を宿すものに魅せられ、そこに美を見いだしてきた。触れたい、手にしたい、凝視したい——その衝動こそが、芸術の始まりである。
新埜康平と三澤亮介の作品は、まさにその根源的な欲望に立ち戻る。対象に宿る微細な感覚や、物質の記憶に耳を澄ませ、見る者の内部に潜む “偏愛” を呼び覚ます。フェティッシュとは、異常な愛ではなく、創造へと至る純粋な執着である。本展「FETISH ― 衝動の美」は、理性の奥でひそやかに燃える衝動を見つめ、そこに宿る美の可能性を探る試みである。
新埜 康平 / Kohei Arano
東京都生まれ。ストリートカルチャーや映画の影響を受け、仮 名の人物や情景、日々の生活に根差した等身大のイメージをモ チーフに制作。余白やタギング(文字)の画面構成等、様々な 絵画的要素を取り入れ、日本画×ストリートをテーマに制作。
三澤 亮介 / Ryosuke Misawa
福井県生まれ。立教大学現代心理学部映像身体学科卒。“光” を主題に独自の手法「メディアパラドックス」を通じて「普遍を 観測する」というコンセプトのもと制作を行う。不可視の存在 である“光”をペインティングにて再構築する。2020 年代以降、 都市空間を舞台としたアートプロジェクトを多数手がけ、アート と社会の接点を再定義する実践を続けている。
会期:12月13日(土)〜12月28日(日)
時間:12:00 ~ 17:00
会場:CAELUM GALERIA®︎
住所:東京都渋谷区宇田川町4-8 昭和ビル2F