style
Where the runway meets the street

2017年創設のNYブランド「HERON PRESTON(ヘロン・プレストン)」が、2020年春夏メンズコレクションをパリで発表した。テーマは、NYの「コンクリートジャングル」。デザイナーのプレストン(Preston)が20年以上暮らす大都市を舞台に、ワークウェアとフォーマルウェアをハイブリッドに融合したコレクションを展開した。

洗練されたツイード使いやフラップポケット、ロゴなど遊び心を効かせたブルゾンは、ルーズパンツに合わせてこなれた印象。ブレザーはパネル使いでコントラストを効かせたり、光沢のある素材でラグジュアリーな雰囲気を醸し出したりと、バリエーションに富んでいる。建設現場のユニフォームから着想を得たブラックのベストは、チェーンネックレスと合わせて都会的なアレンジを加えている。小物はスカーフやシースルーのソックスなどエレガントで艶っぽい要素も織り交ぜつつ、ユニークな配色のスニーカーやメッシュサンダル、ウエストバッグやサコッシュなどスポーティで機能的な小物が目立った。

シーズンにとらわれない、独創性あふれるグラフィックは、今季も健在。ブランドのシグネチャーカラーであるオレンジにグレーの迷彩を重ねたスプレータッチのカモ柄は、建設現場のコンクリートをイメージさせる。

カラーパレットはベージュ、グレー、イエロー、ピーチといった春色のニュートラルカラーを中心に、ブラックやオレンジが差し色として加わっている。

CO2排出量を極力抑えた生産方法やアップサイクルから生まれた素材を使うなど、環境に優しく、廃棄物の少ない服づくりがプレストンのモットー。昨シーズンはオーガニック素材の使用が中心だったが、今回のコレクションではリサイクルナイロンやツイード、パイナップルレザーなどが用いられた。

また、GORE TEX(ゴアテックス)のロングコートやウィンドブレーカー、「LEVI’S(リーバイス)」のデニムなど、人気ブランドとのコラボレーションも数多く披露された。