style
Where the runway meets the street

国内ブランド「JOHN LAWRENCE SULLIVAN(ジョン ローレンス サリバン)」が2020年春夏ロンドンメンズコレクションでショーを行った。「Deeper Than Night」を発表した。

 

プロボクサーというファッション界では異例のキャリアを経てデザイナーに転身した柳川荒士は、デスロックやインダストリアル・ミュージック、EBM(エロクトロニック・ボディ・ミュージック)に魅了されてきた人物だ。2003年に創設しロンドンで6シーズン目となる今季は、オルタナティブ・ミュージックとサブカルチャーへの探求がコレクションに投影されている。

≤p≥得意のテーラードを軸に、ジップやボタンが大胆にあしらわれたオーバーコート、クラシックなバイカージャケット、スリーブに切れ目の入ったニットやブラックデニムトップス、チェーンベルトが付いたレザーパンツなど、ダークでポストアポカリプス(黙示録の後)的な独自の世界観を作り上げている。厚手のウールにウォッシュ加工のデニム、ジャケットやシャツにメッシュやシースルーのトップスをレイヤードするなど、異なる素材のコントラストも印象的だ。LAを拠点とする写真家、コリー・ブラウン(Coley Brown)が漆黒の闇の中で撮影した草木がプリントされたシャツも、コレクションのハイライトとなっている。

カラーパレットは深い夜の帳に忍び込むかのように、シャープまたはシャイニーなブラックと深いパープルの間で絶妙に揺れ動き、レッド、イエロー、洗いざらしたブラウンがアクセントとして加わっている。

大ぶりのチェーンネックレス、メタルのピンキーリング、映画「Game Of Thrones(ゲーム・オブ・スローン)」のキャラクターを想起させるブラックのレザーグローブに加え、足元を引き締めるレースアップブーツがスタイルを完成させた。

ショーのBGMには、ロンドン発のEBMバンド「DICEPEOPLE(ダイスピープル))がこの日のために特別なサウンドトラックを生演奏で披露し、コレクションを強烈に印象づけさせた。