米現代アーティスト、ヘブル・ブラントリーが個展開催
ギャラリー:MEGUMI OGITA GALLERY(メグミオギタギャラリー)
米現代アーティスト、ヘブル・ブラントリー(Hebru Brantley)の個展「ミトス・オーパス・パート1」が東京・銀座のメグミオギタギャラリーで開催される。
シカゴ生まれのブラントリーはクラーク・アトランタ大学で映画の学士号を取得後、現在はロサンゼルスを拠点に個展やグループ展、アートフェアに参加。デザインとメディアイラストレーションのバックグラウンドを持ち、世界的に注目を集める。日本では約2年前に初個展を開き、迷彩を基調とした会場に色彩豊かな作品を並べた。
概念化されたキャラクターを象徴的に用いながら、郷愁や精神、力、希望などの複雑なアイデアを形にする作品は、配色やポップアート的モチーフ、独自のキャラクターが多面的な作風で知られる。1960年代〜70年代にかけてシカゴ・サウスサイドで起きたアフリコブラ運動に大きな影響を受け、アフリカ系アメリカ人である自身の系譜として壁画やグラフィティを通じ作品を制作。用いてきた素材は、油彩やアクリル、水彩やスプレーから、コーヒー、紅茶まで様々で、従来のヒーローや主人公の見方に挑み、大宇宙の探求「ダーク・フィクション」をテーマに据え続けてきた。
ブラントリーの示す「ダーク」は、アイデンティティや出自、考え方などを意味し、それらを紡いで一つの物語を構成。ミッキーマウスやバットマンなどの存在・規範と並び、英雄のように空を見上げるキャラクター、フライ・ボーイを誕生させた。緑色のヘルメットで頭を包むフィビーは、協調性を必要と感じるキャラクターで、特に黒人には脅威がなく他者にとって安全だと感じさせることを使命とする一方で、ヘルメットは黒人にとっての隠れ家や盾の役割も果たす。
「ミトス・オーパス・パート1」と題した同展では、ブラントリーが会場全体をデザインし、宇宙空間に21点の作品が浮遊するような空間を表現する。同ギャラリーと同時に、NANZUKA 2Gで「Mythos Opus Pt. 2」(11月14日まで)、3110NZ by LDH kitchenで「Mythos Opus Pt. 3」(11月13日まで)もそれぞれ開催。
Mythos Opus Pt.1
会期:10月29日(金)〜11月20日(日)
場所:メグミオギタギャラリー
住所:東京都中央区銀座2-16-12銀座大塚ビル 地下1階
営業時間:11:00〜19:00(日・月・祝 休廊)
※11月3日(水)は休廊