style
Where the runway meets the street

ロンドンを拠点に活動するデザイナー、ニコラス・デイリー(NICHOLAS DALEY)はThe Woolmark Companyが主催する「International Woolmark Prize(IWP)」のために制作したコレクション「REGGAE KLUB」のルックブックを公開した。

ルックブックのモデルにはデイリーの友人であり、イギリスのジャズシーンで活躍するギタリストのMansur Brown(マンサー・ブラウン)を起用し、新世代のジャズアーティストたちが制作を行うTotal Refreshment Centreのスタジオ内で撮影を行った。

ブランドが常に着想源としている「音楽とファッションの結びつき」が今回のコレクションでも垣間見えた。ミュージシャンがパフォーマンス中に着用するにあたり、「メリノウールの特性をいかに活かすことができるか」に着目した。スタイルと快適性を両立させることに注力し、ミュージシャンの魅力を最大限に引き出すことを目的とした素材を使ったデザインを披露している。

また今シーズンも引き続き、イギリスのヘリテージに敬意を払い、老舗の機屋やサルトリアの技術を駆使したプロダクトも見られた。

ゴム引きコートで有名なHancock Vulcanised Articles(ハンコック バルカナイズド アーティクルス)と製作したアイテムには、メリノウールを使用したタータンチェック生地を上質なコットン地と接合。スコットランドのアトリエで手作業によってシームテープが施されたアイテムは完全防水となっている。

スコットランド・ダンディーを拠点とする老舗機屋のHally Stevensons(ハリー・スティブンソン)では、メリノウールのメルトン生地にワックスコートを施し、ソフトなタッチを保ちつつ撥水性を持たせた。ブランドシグネチャーアイテムの一つであるベイカーボーイハットは、撥水仕様のウールメルトンを使い、Christy’s(クリスティーズ)が手がけた。

ノースハンプトンのシューズメーカー、Tricker’s(トリッカーズ)とは側面にメリノウールのパネルを配したエプロンシューズを制作。インラインで本格的に展開がスタートしたデニムレンジは、Blackhorse Lane Ateliers(ブラックホース レーン アトリエズ)が手がけ、今コレクションではウール混のデニムを採用した。

今回は惜しくも大賞の受賞は逃したものの、審査員やバイヤーからは大きな反響を得たコレクションは下記のギャラリーから。