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NYの老舗出版社「Rizzoli(リッゾーリ)」から9月、デザイナーのリック・オウエンス(Rick Owens)のビジュアルブックが2冊同時に発売される。

 

2019年秋冬コレクションのインスピレーションにもなった70年代のデザイナー、ラリー・レガスピ(LarryLegaspi)の人生と作品を探った初の本「LEGASPI」は、その名を広く知られることなく70年代に活躍した伝説的人物、レガスピの作品をダイナミックに視覚化。

時代の先を行き、シルバーとブラックのレザーで未来宇宙的ルックを生み出したレガスピは、バンド「KISS(キッス)」や女性グループ「LaBelle(ラベル)」、ミュージシャンのジョージ・クリントン(George Clinton)、バンド「Parliament(パーラメント)」など、時代を象徴するバンドやミュージシャンたちのルックを創出。

2001年にエイズで死去した後も、デザイナーとしてだけでなくキュレーターとして残した偉業が評価されてきた。作品集では、レガスピの大ファンであるリックが自ら筆を取り、レガスピの作品に関する情報と、作品がファッション界に与えた衝撃の間にある事実を解き明かしている。

2冊目の「RICK OWENS PHOTOGRAPHED BY DANIELLE LEVITT」は、過去10年間にわたり「Rick Owens」のコレクションを捉えてきたダニエル・レヴィット(Danielle Levitt)による写真集。1994年のブランド創立以来、挑発的な服作りと反逆的なスタイルで世界のファッションに変化を生んできたリックの幅広いデザインが見て取れる。

グランジとグラマーを融合した世界観とアンチファッションのスタンスで独自の立ち位置を確立しているオウエンスによる極上のテイラリングと、鬱屈として力強いカラー使い、象徴的なレイヤードスタイル、エレガンスさは、世界にファンを持つ。写真集には、レヴィットが写した美しい写真を盛り込み、Rick Owensの作品群の中でも最も力強いルックを紹介。

独創的なルックブックから「厳選」されたアイコニックな写真の数々からは、新たなテクノロジーの開発を果敢に進めながらも、伝統的なアプローチに多大な敬意を払うオウエンスの実像がうかがえる。

LEGASPI
By Rick Owens
With Contributions by Valerie Legaspi, Paul Stanley, Patti Labelle, Juan Fernández, Pat Cleveland, and André Leon Talley
ハードカバー / 12×12インチ / 144ページ/ カラー写真120点
価格:8,500円(税抜き)
出版社:Rizzoli New York
発売:9月頭(予定)

RICK OWENS PHOTOGRAPHED BY DANIELLE LEVITT
By Rick Owens
Photography by Danielle Levitt
ジャケット付きハードカバー / 10×13インチ / 200ページ / カラーおよび白黒写真150点
価格:6,000円(税抜き)
発売:9月頭(予定)
www.rizzoliusa.com