Sotheby’s、オンラインオークションに注力
- By HighsnobietyJapan in life
- 2020年8月28日
歴史あるオークションハウス「Sotheby’s(サザビーズ)」は、コロナ禍で従来のライブオークション開催が実現できなかったため、オンラインオークションの分野を拡大した。
3月に世界で発令された緊急事態宣言以降、各分野オンラインによる展開を急加速させ、Sotheby’sだけで約180回のおンラインオークションを開催。7月末までのオンラインによる売り上げが、2019年同期間の540%増となり、前年比のオンライン年間総売上の3倍以上となる2億8500万USドル(約300億円)超を達成した。
6月中旬にはライブオークションも再開し、NYのコンテンポラリーアート、印象派・近代美術、3分野合同のライブオークションは、ITを駆使して初となるリモート形式で執り行い、2日間で約455億円の売り上げを達成。Sotheby’sロンドンのチェアマン、オリバー・バーカー(Oliver Barker)がオークショニアを務め、NY、ロンドン、香港の3都市を同時中継で結び、世界中にリアルタイムで配信した。
入札者の代理として電話で入札するSotheby’sの専門家や、直接オンラインからの入札など、複数の画面を通して繰り広げられたオークショニアとの活発なやりとりは、ソーシャルディスタンスを守りつつも従来の臨場感を生み出したという。
オークション開催前に出品作品を展示するギャラリーをオンラインで回遊できるヴァーチャルギャラリーの展開や、画像やビデオを通じて作品を楽しめるデジタルカタログの強化など、ソーシャルディスタンスを考慮した事業を展開。同オークションで、初めてAR(拡張現実)テクノロジーを起用し、アプリ内で自宅と作品を合成し、作品を購入する前に作品を実際自宅の壁面に掛けた場合どのように見えるかをシミュレーションできる機能を搭載するなど、革新的なIT技術も導入している。