art

言葉や人種、文化などあらゆる垣根を超えた表現を元に、祈りに対する新たな解釈と視点を発信するプロジェクト「FEEL KIYOMIZUDERA」。多くの映像作品を生み出すとともに、広告写真、アーティストポートレートなどをはじめ写真家としても活動している柿本ケンサクが、1200年の歴史を持つ音羽山清水寺にて新作展を開催する。

時代を超えて存在する普遍的な祈りの場であるこの地で、時間をテーマに「今この一瞬を生きている」という概念を表現。大宇宙を数千万年旅した光や時間を一枚のフィルムに閉じ込めた新シリーズ「TIME」や、清水寺の本尊「十一面千手観音菩薩」をモチーフとする新シリーズ「KAN-NON」、さらにAI現像をさらに発展させた新シリーズ「Sky Tunnel」を発表。永久の光を閉じ込めたこれらの作品群を通して、柿本は新たな祈りの場を創出する。

TIME 「Crab Nebla M1」
©Kensaku Kakimoto、天体画像提供:国立天文台
TIME 「Sextans A」 
©Kensaku Kakimoto、天体画像提供:国立天文台
KAN-NON 「瞋怒面B」
©Kensaku Kakimoto
KAN-NON 「月の庭 明」 
©Kensaku Kakimoto
KAN-NON 「月の庭 暗」 
©Kensaku Kakimoto
「Sky Tunnel 047」
©Kensaku Kakimoto
「Sky Tunnel 032」 
©Kensaku Kakimoto
「Sky Tunnel 035」 
©Kensaku Kakimoto

柿本ケンサク写真展-TIME-音羽山清水寺
会期:6月25日(土)〜 7月10日(日)
時間: 10:00 ~ 17:30 ※6月25日は、13:00 〜、7月1日以降、18:00まで
会場: 音羽山清水寺(京都市東山区清水1-294 西門、経堂、成就院)
観覧料: 無料 ※成就院は特別拝観料が別途必要(大人600円/小・中学生300円)

柿本ケンサク
映像作家・写真家。多くの映像作品を生み出すとともに、広告写真、アーティストポートレートなどをはじめ写真家としても活動。映像作品の多くは、言語化して表現することが不可能だと思われる被写体の熱量、周辺に漂う空気や時間が凝縮されている。虚像と実像の境界を現実のもののように表し視覚化している。対照的に写真作品は、演出することを放棄し、無意識に目の前にある 世界の断片を撮り続ける。具体を抽象化させる表現に努め、時間をテーマに作品制作を行う。 2021年に大河ドラマ「青天を衝け」のメインビジュアル、タイトルバックを演出。同年 LINE NEWS「VISION」ドラマが配信、映画「恋する寄生虫」が公開される。2022年WOWOWオリジナルドラマ「ワンナイト・モーニング」の配信決定、NHK「星 新一の不思議な不思議な短編ドラマ」が放送決定。ショートフィルム「太陽-TAIYO-」が 完全招待制ムービーとして公開された。2016年1月、代官山ヒルサイドフォーラムにて写真展『TRANSLATOR』展を開催。同年11月、ART PHOTO TOKYOに参加。2017年、ニューヨークのタカ・イシイギャラリーに て「HYOMEN」展を開催。同年、写真集「TRANSLATOR」を発表。映像、写真という 境界を越えた活動を広げている。2020年コロナ禍において地球上の家族をテーマにしたショートフィルム「+81FILM」を発表。2021年 代官山ヒルサイドフォーラムにて「TRANSFORMATION」展、渋谷PARCO GALLERY X にて「時をかける」展を開催。東京ミッドタウンイセタンサローネにて「記憶の波紋」展を開催。国際美術展「水の紋」に選出される。