DRIES VAN NOTEN(ドリス・ヴァン・ノッテン)のフレグランスが、ついにトラベルサイズで登場。ただのTSA(運輸保安庁)対応のミニボトル、なんてひと言では片づけられない。これらはまさに、持ち歩く芸術品だ。

セットは全2種。フローラルとウッディのテーマに分かれ、いずれもDRIES VAN NOTENのシグネチャープリントが施されている。ラインナップには、ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)本人が特に愛する香りがそれぞれ3種ずつ収められている。

フローラルのトリオは、「ソワ・マラケ」、「フルール・デュ・マル」、「ヴァニーユ・カムフラージュ」の3種で構成され、シルクのシーツや陽だまりにあたためられた肌を思わせる、柔らかくも官能的な香りが漂う。

無垢さと誘惑の間をたゆたう香りは、アニマリックなジャスミンがまろやかな栗と溶け合い、グリーンバニラがリネンの上でアイスクリームのようにとろける。まるでホテル イル ペリカーノで過ごす夏の午後のような芳香だ。

一方、ウッディのセットは? よりダークで、より個性的、そして一層セクシーに仕上がっている。

「ロック・ザ・ミルラ」は、スパイシーで樹脂の効いた香り。真夏のクリスマス、そんなムードをまとっている。「カンナビス・パチュリ」は、真夜中のベルリンのように気だるくミステリアス。「クレイジー・バジル」は、もしイタリアンジントニックが色気を振りまくなら、こんな香りがするはず。いずれも、いわゆる “ウッディ系コロン” とは一線を画し、ベルリンのラウンジと裏庭のハーブガーデンが出合ったような、ひねりの効いた仕上がりだ。

@eaudesarah

Reviewing perfumes through visuals — capturing the mood of Dries Van Noten perfumes 🏰

♬ バッハ無伴奏チェロ組曲「プレリュード」 – Jianteng

perfumetok(TikTok内の香水愛好コミュニティ)の沼にハマったことがあるなら、DRIES VAN NOTENの名を目にしたことがあるはずだ。静かに評価を高めるその香りは、ラグジュアリーブランドならではの完成度に、ニッチな感性が絶妙に融合している。バジルとアンバー、バニラとカモシルク、栗とジャスミンなど、一見すると奇抜な組み合わせが、驚くほど調和している。

DRIES VAN NOTENの香りをまとう旅。その旅支度がいま整った。