Maison Margielaの歴史を物語る一切れ
- By HighsnobietyJapan in style
- 2023年4月12日
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@ HIGHSNOBIETY
1989年春夏シーズンに、シンプルな白いコットンが敷かれたパリの暗いナイトクラブで行われたMaison Margiela(メゾン マルジェラ)のランウェイデビューをきっかけに、「匿名性」はブランドの主要なテーマとなった。それは、創設者が撮影やインタビューに一切応じなかったことからも伺える。
最初のショーに登場したモデルたちは、髪で顔を部分的に隠したり、シアー素材のマスクで顔全体を覆ったりした。これは、後に続くあらゆる匿名性の実験的な試みの先駆けであった。
モデルの顔にペイントを施すことから、創設者のマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)が去った後にメゾンが製作し、ミュージシャン、カニエ・ウェスト(Kanye West)の「イーザスツアー」のステージ衣装として有名になった、クリスタルやミラーで覆われたデザインまで幅広く、匿名性の実験は行われた。しかし、そのような実験的な試みをしながらも、今でも1989年春夏シーズンのオリジナルマスクを彷彿とさせるシンプルなシアーのマスクをリリースし続けている。また、メゾンが最初のショーで発表した他の様々なアイデア、例えば今では象徴的な「タビ」ブーツのように、今日も前衛的な印象を与えている。
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バラクラバが冬の定番アイテムとなり、ラグジュアリーブランドがランウェイで誰が最も大きい帽子を披露できるかを競う時代においても、Maison Margielaのマスクは革新的なメッセージとして存在している。モデルの外見に関する注目が薄れ、代わりに服に注目が集まるようにするために使用されたとされるこの最新のマスクは、注目を集めるに違いないだろう。
正体を部分的に隠すことができる半透明の生地で作られたこのマスクは、Maison Margielaのオンラインストアで$200で販売されている。他にも、白いペイントを施したベルト、黒のレザーカードホルダーなど、Maison Margielaの最新アクセサリーとともに、Highsnobietyショップで購入可能。
- Words: TOM BARKER
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