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Life beyond style

ブランド:BURBERRY(バーバリー)

BURBERRYは11月6日、英グラスゴーで開かれている国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で、生物多様性戦略(biodiversity strategy)を発表した。今年6月に発表したクライメート・ポジティブ誓約の指標に基づき、地球温暖化対策への貢献や自然環境の保護・回復・再生に向けての取り組みをさらに範囲を拡大させたものだ。

戦略では3つの主要分野として、バーバリー再生基金が支援するプロジェクトを通じてブランドのバリューチェーン内外の自然環境の保護・回復を目指し、同ブランドが原材料を調達している農場コミュニティへの支援の拡充や、既存の農場レベルの認証や研修を強化。放牧や農業において再生可能で包括的な土地管理システムを適用する再生可能なサプライチェーンの構築を目指す。

具体的には、「ARRRT」の枠組みに沿い、以下の4つの主要分野で取り組みを進める。「Avoid」=生物多様性や環境保全への悪影響を防ぐための広範囲に及ぶサプライチェーンにおける継続的な取り組み、「Reduce」=2025年までに主要な素材を追跡可能・認証済みまたは再利用可能なものとし、生物多様性にもたらす影響を削減、「Restore & Regenerate」=セイボリー研究所の「Land to Market」プログラムや、Sustainable Fibre Alliance社などの主要パートナーと協力関係を結びバリューチェーンにおける生態系を回復、「Transform」=ファッション協定や、国連のファッション業界気候行動憲章への積極的な参加を通じバリューチェーンを超えて変化を促す解決策を見出し、脆弱な生態系を保護するための活動を推進。

BURBERRYは今年に入り、The Biodiversity Consultancy社と共同で生物多様性の基礎評価を実施し、レザーやカシミア、ウールが生物多様性に最も大きな影響を与え、同ブランドのカーボンフットプリントにおいても高い割合を占めていることが判明。これに基づき、同社と共同で策定した「Nature Based Solution Principles and Guidelines(自然に基づく解決策の原則とガイドライン)」を、バーバリー再生基金を通して支援するプロジェクトに適用。自然生態系の保護・回復・再生を目指す考えだ。

ラグジュアリーブランドとして初めてLEAF連合にも加盟し、熱帯林の伐採の削減に積極的な取り組みを行うことを表明した国々に、結果に応じて資本提供を行う世界最大規模の官民一体の取り組みにも出資。セイボリー研究所の「Land to Market」プログラムを通じ、レザーのサプライチェーンにおける放牧地の再生と人々の生活基準の向上にも取り組む。