music
Tune in and turn up

世界中が暗くため息をついていた頃、一人のプロデューサーの優しい声が、閉ざしかけていたみんなの心に光を照らした……。

“自らリーダーになれ”というスローガンを掲げ、韓国有数のアーティストマネジメント事務所 「JYPエンターテインメント」を創立したJ.Y. Parkが、ソニーミュージックとJYPの合同オーディションプロジェクト「Nizi Project」で、日本でも一躍注目を浴びることとなった。

「Rain」「Wonder Girls」「2PM」「GOT7」「DAY6」「TWICE」「Stray Kids」「ITZY」そして、「NiziU」をスターダムに押し上げたプロデューサーとしての手腕はもちろん、新曲「When We Disco(Duet with SUNMI)」がヒットチャートを賑わし、アーティストとしての底知れぬ才能が、世界中に希望を届ける。

彼の深い愛に満ちた言葉の数々は、ウィズやアフターといった陳腐な言葉を浄化させ、未来へ飛び立っていく

Jacket 00,000, Shirt 00,000, Pants 00,000

——いつ音楽と出会って、どんな思いでこの道を選ばれたのですか?

幼稚園生活になじめず、むしろ周りの邪魔になるから、幼稚園の先生が僕のことを諦めたそうです。それでも幸いなことに、母は僕を叱らず、幼稚園に行かなくてもいいと言ってくれた。だから幼稚園は卒業していませんが、その代わりに通い始めたピアノ教室が、その後の僕の人生を決める大きなきっかけになりました。その時のピアノ教室の先生がとても綺麗な先生で、僕もピアノを熱心に演奏したり、先生にプレゼントするために教室に行く途中で花を拾っていったり。僕の記憶はあんまりないけど(笑)。その時から途中で何度か休みながらピアノを 6、7 年ほど習って。それが音楽との最初の出会いですね。幼い頃から音楽とダンスが大好きで、どんな場所でもずっと踊っていたみたい(笑)。8 歳でアメリカに行って、テレビでマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)が歌って踊る姿を見て夢中になって、その後もR&B、ソウル、アーバンミュージックや、モータウン・レコードの音楽などをずっと聴き続けていました。その後、大学2年生の時、クラブで DJ をしていた知り合いが僕に助言をくれ、自分にも音楽の才能があることが分かったんです。それまで自分では全く気が付かなくて、大学を卒業したら別の道に進もうとしていました。だから本当に偶然、 好きなことが仕事になった例だと思う。子供の頃に触れた音楽と、マイケル・ジャクソンのミュージックビデオを見て惚れ込んでしまった音楽とは別もので、結果的にこの2つを合わせて、今の僕が完成したんだと思います。

——そうなると、音楽的に影響は受けた人物は、マイケル・ジャクソンと言ってもいいですか?

マイケル・ジャクソンと、彼の音楽を作った作曲家クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)。スタートはマイケルで、そこから同じような音楽やジャンルを聴き始め、すごく影響を受けた。Prince(プリンス)、ソングライターデュオのJam & Lewis(ジャム&ルイス)、デイヴィッド・フォスター(David Foster)も聴いたし、Timbaland(ティンバランド)、「Babyface(ベイビーフェイス)」の影響も受けた。韓国では歌手のユ・ジェハ(youjaeha)、作曲家のキム・ヒョンソク(Kim HyungSuk)。アメリカのアーティストと韓国アーティストの音楽は異なるところも多いけど、両方から学んだことが、音楽の幅を広げるきっかけになりました。

——では、音楽で「やりたくないこと」へのこだわりはありますか?

胸が躍らなかったり、体が動かない音楽はやりたくないです。「仕事」になってしまうから。僕は好きな音楽をやるのは仕事だと思っていなくて。だから好きじゃない音楽、胸が躍らない音楽は「労働」になってしまう。もちろん、働くことも重要なことですが、それでも僕たちの仕事にとって大きいのは、いくら体が疲れても、胸がドキドキす るということ。逆に、胸がドキドキしないのはどんなときでしょうね……。最初から最後まで「頭で作った」みたいな音楽は好きじゃないです。あとは本質より、あまりにもトレンディーさだけを強調する音楽も、胸が躍らない。計算して作ったような音楽はね。

——音楽と向き合うとき、つらいことや息苦しいときがありますか? また、そのときはそれにどのように対処しますか?

無条件に手を放すこと。映画を観たり、人と話したり、本を読んだり、他の音楽を聴く。それでもう一度、新しい表現が浮かんだときに仕事を始める。それがなければ作業を始めないし、始まっても途中で詰まったらやめる。もちろん、完成するまでには長い時間がかかりますが、そのテーマのモチーフにぴったりのものを作るまでは、10 分もかかりません。

——今回発表した楽曲「When We Disco(Duet with SUNMI)」のときも、急にアイデアが浮かび、作業を進めたと聞いています。

韓国の『ラジオスター』というトークショーがあるのですが、その番組のシグナル曲を聴いていた時に、昔モダン・ トーキング(ドイツのポップデュオ)の曲「Brother Louie」にときめいてダンスを踊っていた時のことを突然思い出して、瞬く間に書いてしまったんです。もちろん、その次の日に会社に行って、落ち着いた状態で慎重に作り直して。 それで完成した時に、ソンミ(元Wonder Girls)から偶然、久しぶりに連絡が来た。そんな不思議な出来事から、 一緒にやることになりました。

「揺さぶられることや悲しみ、刺激的なこと、爽快なことかもしれないし、その出てきた感情を、音や絵、文章に変えて伝えてみようとする試みが音楽です」

——iTunes ダンスチャート1位、YouTubeでの再生回数もすでに 1000万回以上の大ヒットですね。

本当に分からないものですね(笑)。5 年以上、10 年以上愛されているということだけでも奇跡みたいなことなのに、僕は今、デビューして 27 年目。なのに 27 年間でセールス的にいい記録が出て、韓国でもカムバック(新曲披露)で、最近放送が終わった。本当はソンミと、リリース活動の期間は 1週間だけと決めていたんだけど。僕もソンミもそれぞれの仕事がとても多いので。だけどずっとランキング上位にいて、どうすべきか、幸せな悩みに陥ることになっ て……。本当にありがたいことです。うまく言えませんが、昔に比べて感謝する深さや強さ、受ける感動の重さも、確実に違う。悲しいけど、僕と活動を一緒にしてきた歌手たちは、今はほぼ表舞台から姿を消してしまったから。

——音楽を通じて伝えたいことはなんですか?

感情。感情は見えないし音が出るものでもないので、それを伝えたい。それは揺さぶられることや悲しみ、刺激的なこと、爽快なことかもしれないし、その出てきた感情を、音や絵、文章に変えて伝えてみようとする試みが音楽です。どうすれば目に見えない感情を伝えることができるか。音楽を通じて何かを伝えて、どのような感情を抱かせられるのか。そして伝わったときには、共感することで一体感が生まれて、ファンの皆さんと自分の感情を共有して、それがコンサートを介して爆発する。

——コンサートを早く見たいです! ご自身が考える音楽の可能性とはなんですか?

僕は、面白くない、つまらないことはしたくないという思いがますます強くなっています。だから「次にどんな音楽をすることになるか?」ということに、すごくときめいてドキドキする。僕には決まったスケジュールがあって、アルバムを続けて出さないといけない状況ではないので、さっき話したようなきっかけが生まれなければ曲作りは始まらないし、胸躍ってときめく「次」がどんなものになるかは分からない。でもダンスをしていたい気持ちはますます強くなりそうですね。だから次の曲も、その気持ちが強く出るとは思います。

——体力的には大変ではないですか?

いえ、今の体が一番良いコンディションです。20代の方がもっと大変でした。今は管理を徹底しているから、効果が出るのも早い。60代までは、老いよりも、僕がちゃんと管理して体を正しく健康に変えていく力の方が勝りそう。だから60歳まではよく動けると思います。

——今回の撮影を見ていると、確かに以前よりもプロポーションも良く、写真の仕上がりも良いように見えます。

違うのは、若い頃は何を食べても管理しなくても結果が出たのが、今は同じような結果を出すためには、多くを犠牲にする必要があるということ(笑)。その犠牲を払う気持ちがあるかないかの問題ですね。アーティストの夢がどんなに長く、大きく広いかによって違うかもしれないけど、僕の場合は、僕のファンに必ず60歳までは最高の実力を見せると決めたので。その夢があるから、何かを犠牲にできるのは嬉しいこと。もちろん、毎日つらい。腹は減るし、大変なこともある。でも、ミュージックビデオや、ステージの上に立ったとき、ファンに誇りに思って喜んでもらいたい。それを見て、「ああ、1年の間に僕は苦労したかいがあったんだな」って。だから(体のためにも)1年ごとにアルバムを出すのが重要みたい。疲れてきても、一度ステージの上で発散してファンたちの反応を見たら、もう1年頑張れる。ご飯を我慢するのはとても大変なことだけど、抜けば十分体を保てる。特に夕方に(笑)。年々難しくなるけど。ハハハハ!もちろん運動もね。

——日本で初のベストアルバム『J.Y. Park BEST』が発売されますが、今回のアルバム制作のポイントは何でしょうか?

日本の方に、僕という人間を紹介したくて。“僕” 自身が自分の音楽そのものだと思うから、歌詞を見ると、僕の人生がたくさん投影されている。自分自身のことを伝えたくて、最近、J.Y. Parkという人間のことを新しく知っていただける方も多いので、「僕のことを紹介すること」をテーマにしました。

——日本のファンの皆さんに今一番おすすめしたい曲はなんですか?

もちろん、「When We Disco(Duet with SUNMI)」です。最新の曲とミュージックビデオが良くないと、曲を出してはいけないと思う。だから今回の曲と今回のミュージックビデオが、今までの中で一番良いです(笑)。

——収録曲の中で記憶に残るエピソードがある曲はなんでしょうか?

収録曲すべてに、僕の人生のすべてのものとかみ合う部分が多くて……。結婚したい人に出会った時、「Proposal Song」を作り、結婚後「I Have a Girlfriend」という曲を作り、そんな誘惑のようなものがある感じを表現したり、離婚した後に「No Love No More」という曲を作ったりした。そしてまた愛することができるかもと思った時「You’re the one」という曲を作った。ベストアルバムには重すぎて入れなかったけど、「Had enough parties」という、僕がエルサレムで何か人生の答えのようなものを見つけた時に作った曲もあります。そして恋愛を始めて、「Who’s your mama?」という曲を書き、赤ちゃんが生まれた時に「This small hand」という曲を書き……。その時代、その時の僕の人生で起こったことを全部思い出します。デビューした時、心配していたことは、人は一つのことを貫き通せるか? ということ。例えば今インタビューで僕が言った言葉と、5年、10年後に全く一貫性がないかもしれないと思って心配になったり。それはとても難しそうだから、むしろ率直に言おうと思って生きてきました。音楽もインタビューも、最大限、その時その時、素直に!

Coat 00,000, Pants 00,000, Shoes 00,000

——日本で人気を博したガールズグループプロジェクト「Nizi Project」で、J.Y. Parkさんが放った“メッセージ”は非常に話題になりました。今回のアルバムには「J.Y. Park語録」という小冊子が付録として付いていますが、こ の中で最もファンに伝えたい言葉はなんでしょうか?

僕たちは、もともと“特別”だということです。そのことに気がつかない人が多いですが、特別じゃなければ、この世に生まれてくることはできなかったと思います。外見も内面も、いろんな花がそれぞれきれいなのと同じように、誰もが特別な存在で同じ人は一人もいない。その言葉を皆さんに伝えたいです。

——「Nizi Project」の参加メンバーに、一番知ってほしかったたことはなんでしょうか?

先ほど言った部分に通じますが、自分を表現するのが一番大事であるということ。そのためには、自分自身を愛することを理解して、自分は特別だと信じなければいけない。それは一番伝えたかったメッセージだし、それを参加メンバー達が少しずつ実現しながら変化していく様子を見ていて、とても嬉しかったです。

メンバーを選ぶ基準が踊りと歌が上手かどうかではなく、「ナチュラル感」「自然な感じ」「自分自身をそのままどのように表現するか」ということに重点を置いていましたが、その理由が気になりました。

僕は “人” がとても美しいと思っています。だから一人一人が持っている本来の美しさがよく表れさえすれば、とても美しい舞台になる。自然だということは、本来の姿通りにということなので、それよりも重要なことはありません。

——日本と韓国のメンバーの違いはありますか? TWICEにもすでに 3人の日本人メンバーがいるので、違いはご存じの上で明確にアドバイスをしてきたと思いますが。

不思議なのが、その子たちと直面して向き合っていると、国籍は全く感じられません。使っている言葉は違いますが、僕の中で感じられるものは同じ。もちろん文化的な違いはあると思いますが、同じ音楽に触れて似たような環境で育ったためか違いは感じません。ただ同じ夢を持っている少女たちです。

——プロジェクトを終えてどのようなものを得ましたか?

ハハ、その子たちを得ることができました。スターをね! 多くのファンの方々の応援と愛も得ることができました。でもそれは、すべて消えてしまう可能性もあって、どれだけ大切にできるかで最後の結果が変わると思います。な んでも当たり前だと思ったら、いつでも奪われてしまうと思うから。そしてこの「Nizi Project」を通じて得たものも、当たり前だと思った瞬間、すべて消えてしまいます。僕たちの会社に入ってきた特別なアーティスト、声援してくれるファンの皆さんを本当に大切に思って、これを守るためにたくさん努力をしなければいけません。

——仕事に対する考え方は、昔と今では変化はありましたか? また、一番大切にしていることはなんですか?

もちろん変化はあります。仕事に対する責任感がどんどん大きくなって、今ではそれを喜んで受け入れられるようになりました。昔は自分のことだけを考えて楽しくいられたらいいと思っていたけど、今は他人や社会に良い影響を与えることが一番大事。あと、大切にしているのは、やはり愛。音楽への愛です。

——Parkさんにとっての「幸せ」とはなんですか?

他の人に良い影響を及ぼしたことを感じられるときですね。音楽も会社も、すべてがそのための手段であり、ツールだと思う。結論的に言うと、幸せを感じるときとは、他の人にどのような影響を与えられたのかを確認するとき だと思います。

——ずっと「愛」を強調されていますが、ずばり「愛」とはなんだと思いますか?

うーん……。両親から受けたり、娘に対して感じる無条件の愛のように、本当に自分を犠牲にしてもいいという愛。 完全な愛はないと思いますが、誰もが完全な愛を求めているんだと思います。

「”僕”自身が自分の音楽そののものだと思うから、歌詞を見ると、僕の人生がたくさん投影されている」

 

——プライベートについてお聞きします。生活は朝型ですか?夜型ですか?

朝型です。曲も朝目覚めたとき一番よく書けますし、7時、8時には起きます。普通の会社員の方とほぼ同じ生活パータンです。

——ファッションについて教えてください。哲学のようなものはありますか?

ファッションはすごく好きです。音楽と同じく何も感じもないデザインも多いですが、デザイナーの心が見えなかったり、計算されて作られたような服は好きじゃないです。音楽、美術、ファッション、詩、文学、何でも……。あまりに計算されたようなものは僕にはなんの意味もない。そのままの自然な感じがいいんです。ファッションも多くのディテールと、いくらかの計算がされるべきなんだけど、その中心に本能が息づいているもの、「デザイナーがこの時どのような感情だったのか分かる」というものに刺激を受けます。

——美容への関心はどうですか?

ヘアスタイルはファッションの一部だからね。自然なのが好きなので、健康なことが僕にとっては最高の美しさ だと感じる。人によって好みが違うと思いますが、僕の場合は化粧ほとんどしなくて、僕が考えている美しさの概念の中には元気さがある。一言で言うとインナービューティーですね。

——芸術へのこだわりはありますか?

うちの会社の作曲家や歌手として契約すると、僕は手帳を一つ渡します。表紙に「心から始めて頭で完成しなさい」 というタイトルが書かれている。僕が作った本ですが、歌詞や曲を書くノウハウです。だから、明らかにここで何 か を 感 じ て 刺 激 を 受 け た とき 、 そ れ を 作 品 に 移 して 、 途 中 か ら 頭 を 使 って 分 析 し な が ら 、 徹 底 的 にトレンド に 合 わ せて自己複製をしないように頭で完成しなさい、と。これは芸術に対する僕のこだわりみたいなものです。

「アーティストの夢がどんなに長く、大きく広いかによって違うかもしれないけど、僕の場合は、僕のファンに必ず60歳までは最高の実力を見せると決めたので」

——個人的にはどのような音楽を聴いていますか?

最近の音楽は停滞期だと思っています、世界的に。だから、さかのぼって80年代、90年代の音楽をたくさん聴いています。アナログとデジタルが共存していた、その2つの波が出会った時期がとても豊か。海でも海流が合 わさる部分が、栄養が一番豊富と言われるみたいに、アナログとデジタルが絡んでいた時期はすべてが豊かだった。 そこで今回「When We Disco(Duet with SUNMI)」も、すべて真空管機器のマイクとプリアンプで作ったんです。 トランジスタではなく。その頃の感じを出すために、ソンミの声と僕の声も全部真空管チューブを使いました。

——韓国で好きな場所は?

コロナ禍の前には、金曜日の夜にLPバーに行っていました。テーブル4つぐらいの小さなところで、人はあまりいません。だからそこでLP音楽を聴くのが、僕が知る限り最高の遊びかな。昔はこれが僕の人生の中で一番健全な行動でしたが、今では最高の「遊び」になった。LPバーに行って音楽を聴くときは本当に幸せです。趣味が合うDJ がいるLPバーに行っていましたね。ヘバンチョンにあるお店で、そこに僕の専用の座席があります。窓は開けられていて、人に背を向けていているから、誰も気づかないんです(笑)。

——日本で好きな場所はありますか?

ああ! 銀座に「DOVER STREET MARKET(ドーバーストリートマーケット)」というマルチショップがある。 そこに僕の好みの服がたくさんあって、その上にあるカフェでオーガニックコーヒーを売っています。そこのコーヒーが本当においしくて、ケーキもとてもおいしい。だから行くたびに服を買って、ケーキとオーガニックコーヒーを頼む。そして夜には寿司屋! 寿司大好き。

——世界の動きについて、興味を持たれていることは?

政治、社会、文化について全部のニュースを見ます。世界がどうやって回っているか、流れを読まないと。僕は上場企業の経営もしているから、責任者として、当たり前に知っていないといけないので。

——今したいこと、将来やってみたいことをお聞かせください。

新曲の反応がとてもいいから、また早くステージに立ちたいです。カムバは終わりましたが!それは正直一番したいことですが、将来的にやってみたいのは、今回僕の自叙伝形式で本を一冊出して、僕のことを全部書きました。またその次の本を出したい(笑)。今回の一冊を書いただけでも、僕の人生で本当に意味のあることでしたが、もう一冊書いたらもっと意味があると思います。少なくとも一冊、今回代筆を使わず 2 年かかり、体にとても無理がきました。座っている時間があまりにも長いから。むしろ踊ったり運動したりするときは大丈夫で、じっと座ってキーボードだけ打っていたので体にはよくなかったです(笑)。

——最近はまっていることはありますか?

僕の人生で、僕の仕事と唯一関係なく時間を使うことが、NBA バスケットボール。コロナで試合が止まって、しばらくして再開されて、プレーオフが始まる。今日のインタビューの中で一番幸せで楽しい顔をしているかな(笑)。 試合結果は今見ないで、知らない状態できちんと観るつもりだよ!

——料理や、普段の食生活についてお聞かせください。

料理?僕は音楽以外のクリエイティブな仕事を全くしていない。とても苦手で。代わりに洗い物をしたり、お皿を拭いたり……。掃除をするのは大丈夫ですが、心を込めて、とかは全部苦手(笑)。対人関係だって心を込めるのは大変。だから心の中が分かりにくいのも好きじゃないし。音楽活動でのエネルギーを保つために、他のことには体力をあんまり使わない。しばらく前に、あまりにもおなかがすいて目玉焼きを作ってみたけど、焦がしてしまいました。レシピ通りにやったのに……。

——健康のために食生活で気を付けていることはありますか?

オーガニック生活ですね。体に有害な化学物質とか、環境ホルモンが入ってこないように。食材がどこからどうやって入ってくるか分からない。あとは循環の問題。体に良いものを循環させるのは運動だし、排泄機能がよくなるために役に立つ食べ物、抗酸化作用のある食べ物を摂っています。

——時間があるときに何をしたいですか?

最近は、子供と遊んであげること。時間があればそれがしたいですね。その次に楽に音楽を聴いて映画を観ること。そこからまたインスピレーションを得ることができるので。

——家事は何が好きですか?

犬のトイレシートを変えること。そのほかは手伝うのも下手です。犬2匹を飼っていて、元々は3匹いたのが、1 匹 は今母親宅にいます。

——好きな映画・本は何ですか?

一番好きな映画は『マトリックス』。理由はシンプルで、メッセージとスタイル、全てが完璧。そんな映画はほ かにないと思います。衝撃的でした。本は圧倒的に、聖書ですね。

——「J.Y. Park」を一言で表現すると?

うーん……何だろう…… 。JYP!(笑)健康だね!

——最後に、日本の読者に向けてメッセージをお願いします。

まずは当たり前にですが、本当にありがとうございました!その感謝の思いを、みなさんにどのように返していけるのかは、僕の人生を通して、僕がプロデュースするJYP所属アーティストたちを通して、たくさん愛されるものを大切にして、努力していくことにかかっています。言葉よりも大切なのは、これからどうしていくのかということ。これから時間をかけて、ゆっくりとお返ししていきたいと思います。ありがとうございます!