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Life beyond style

米「Ralph Lauren(ラルフ ローレン)」創業者でファッションデザイナーのラルフ・ローレン(Ralph Lauren)が、米国人ファッションデザイナーとして初の「名誉最優秀英帝国勲章KBE(ナイト・コマンダー)」を受章した。英バッキンガム宮殿でこのほど非公開で行われた叙勲式で、チャールズ皇太子から名誉ナイト勲章が授与された。

英・叙勲制度は、国家に対する並外れた功績・尽力を顕彰するもので、英国籍以外も対象。最優秀英帝国勲章は1917年に設立された。ローレンにはナイトの爵位が与えられ、今後任意で名前の後に「KBE」の称号を添えることが許可された。

現在「ラルフ ローレン コーポレーション」の代表取締役会長兼チーフクリエイティブオフィサーを務めるローレンは、1939年ニューヨーク市ブロンクス区に生まれ、ニューヨーク市立大学バルーク校で経営学を学んだ後、2年間米国陸軍に入隊。除隊後にファッション業界で創作活動を行う中で、シグネチャーブランド、Ralph Laurenをグローバルブランドへと育て上げた。爵位授与は、ファッションへの貢献を評価されたもの。

慈善活動家でもあるローレンは、医療格差の問題で質の高い治療を受けられずにいるがん患者に焦点を当て、ジョージタウン大学・ロンバルディ包括がんセンターに「ニーナ・ハイド乳がん研究センター」を設立。メモリアル スローン ケタリングがんセンターとのパートナーシップの下、NYハーレムに「Ralph Lauren がんケアセンター」も設立した。

ロンドンでの寄付も多額に上り、2016年6月、ロイヤルマースデン病院内に「Ralph Lauren 乳がん研究センター」を開設。国際的な乳がん研究の最前線で分子検査分野などに注力、大きな貢献を果たしてきた。今年6月には、同院に対するさらなる支援事業として、先端施設「オークがんセンター」新設のための資金提供を呼びかけることも約束している。

ローレンがこれまでに授与された称号・勲章・賞には、マイケル・ブルームバーグ市長(当時)からの「キー・トゥ・ザ・シティー(市の鍵)」、デザイナー・ビジネスリーダー・慈善活動家としてのフランスでの功績を評価された「レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ」、米ファッション協議会(CFDA)による、ウィメンズウェア&メンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤー、リテーラー・オブ・ザ・イヤー、アメリカン・ファッション・レジェンド賞などがある。