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Where the runway meets the street

ブランド:DIOR(ディオール)

DIORは、2022年メンズ フォールコレクションを発表した。

メンズ アーティスティック ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)が作家ジャック・ケルアックから着想を得た同コレクション。クリスチャン・ディオールが文学の世界に親しんでいたことや、イヴ=サン・ローランが手掛けたクチュール史上初のレザージャケットのコレクション「シカゴ」がケルアックの米国ロードトリップにちなんだものだったことなどから、アトリエと「ロード」を融合。クチュールの技巧とミッドアメリカンなスポーツウェアのカジュアルさを組み合わせたルックを披露した。

メンズ初のロンドンでの開催となったランウェイショーでは、ジョーンズのロンドンの自宅にあるライブラリーの一部を再現した展示も行われたほか、古書店「ピーター・ハリントン」文芸部門担当のサミー・ジェイがキュレーションを担当。ショーは一つのストーリーとして展開し、『オン・ザ・ロード』の原稿を再現した舞台でケルアックの人生と文学などを表現した。 

ランウェイでは、サン・ローランとマルク・ボアンによるミッドセンチュリーのコレクションから着想を得たチェックのツイードやバイアスカットのソフトなカレッジコートをはじめ、スパンコールを緻密に刺繍しクロケ生地に「CD ダイヤモンド」ロゴを織り込んだフェアアイルニットや、再登場となった1960年代のオリジナルのスカーフシルク、ケルアック作品の初版本のジャケットイラストをハンドペイントやプリントであしらったシルクやレザーなどのアイテムが登場。ヴィンテージのウォッシュドデニムも象徴的なアイテムとなった。

 先端テクノロジーを用いたシルクやリサイクルナイロンと、刺繍やパステルカラーは、メゾンのアーカイブから取り入れたディオール グレーと融合。アクセサリーには旅のテイストを落とし込み、「サドル」バッグは、シルエットを横切るようにクライミング用のコードを取り付けたほか、「ディオール オブリーク」モチーフはカーキとインディゴでユーズド感を演出。ブックキャリアはiPhoneケースとしてリデザインした。

フットウェアは、クラシックなダービーやロープストラップサンダルに加え、新たにハイキングブーツをラインナップ。スパンコール刺繍のチェックやエキゾチックレザーの装飾が特徴的だ。

©︎JACKIE_NICKERSON