art

VOYAGE, 2021 Acrylic on Canvas 2,273×1,818mm ©TIDE, The Mass

アーティスト:TIDE(タイド)

TIDEの個展「BLOOM」が11月27日(土)から、東京・表参道で開催される。

現在、東京を拠点に活動するTIDE は、1984年静岡県生まれ。20代前半に滞在していたオーストラリアで漫画家・水木しげるの作品に出会い独学で絵を描き始め、2009年に本格的に制作をスタート。点描画をはじめとしたモノクロの鉛筆画を中心に制作を続ける中、大型のキャンバス上で水彩やアクリル絵の具などを使う新しい技法も模索。1930年代〜1950年代の古いハリウッド映画やアニメーションにも影響を受け、2次元と3次元のモチーフを組み合わせた独自の作風で頭角を現し、今後ニューヨークやロンドンでの展示も予定している。

2019年に開催した初の大規模展「DEBUT」展に続く大きな個展となる同展では、展覧会タイトル「BLOOM」に自身の芸術的挑戦や成長、進化という意味を込めた。継続して制作している猫をモチーフとしたキャラクターを描く「CAT」シリーズをはじめ、「Life is Flat」と題したペインティングの新シリーズを含む新作19点と、新たな試みとして立体的なインスタレーションを発表する。

作品に繰り返し登場するカーテンややわらかな家具、内的世界と外的世界をつなぐ役割を持つという窓は、自身の心象風景を表現。モノクロで描く世界は、背景と前景を区別するための技法や絵画スタイルを複雑に重ね、キャラクターはフラットな二次元で表現。背景はアクリルとスプレーを用いて立体的な室内を描き、生物と無生物、現実と空想、二次元と三次元の「境界」が見て取れる。

新シリーズとなるLife is Flatは、CATシリーズと同じ世界に存在するTIDE独自のモノクロのスタイルと技術を継承。静物画の様式を再解釈し、各作品には器や花瓶に入る様々な花束を描く。ハルクやE.T.などの有名キャラクターの形をした花瓶と、繊細な花のモチーフを並置した。

会期 : 11月27日(土) 〜 12月26日(日)
会場 : The Mass
住所 : 東京都渋谷区神宮前5-11-1
開催時間 : 12:00〜19:00(月曜・火曜休館)