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上海の美術館「龍美術館西岸館(Long Museum West Bund)」は、画家の松山智一による中国本土初の個展「Accountable Nature」を11月12日(木)〜1月24日(日)に開催する。

Accountable Natureは、自然災害や予期せぬ出来事が社会や経済の機能を麻痺させることを意味する「force majeure(不可抗力)」と、自然の事象に「説明責任(accountable)」はないという意味。

7メートルの巨大彫刻「Nirvana Tropicana」を中心に、松山の代表作や新作のキャンバス作品を体系的に展示し、現代においてアーティストが「果たすべき使命」に支えられた思想と合わせて紹介するという。

松山は「我々の生きる時代を捉え、表現することがアーティストの役割である」と述べており、現実に起こる事象をデジタルの画面で認識するように、現実と非現実の境界線がますます曖昧になっていく現代社会を表現する。

「編集」をキーワードに制作したキャンバス群は、自然とデジタル、現実と非現実などの時代を構築する不安定な二項対立を描き、社会が「新しい生き方」に適応しようと模索する中で、人々がアイデンティティーを見いだす「現実(リアリティー)」とは本当の世界なのか、そもそも現実とは一体何なのか、という問いを投げかける。

松山智一 「Accountable Nature」
会期:11月12日(木)〜1月24日(日)
会場:龍美術館西岸館 上海市徐汇区龙腾大道 3398号