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Where the runway meets the street

Rick Owens(リック・オウエンス)」は6月20日(現地時間)、パリで2020年春夏メンズコレクションを発表した。

デザイナー、リック・オウエンス(Rick Owens)の祖母の旧姓から名付けたれたコレクション「TECUATL」は、リックの母方のルーツである「メキシコ」をテーマに展開。テーマには、メキシコとの国境に物理的な「壁」を建設する計画を明らかにしている米ドナルド・トランプ大統領への、リックからのメッセージが込められている。

ネイティブメキシカンの母と、ポータービルの裁判所でメキシコ人季節農業就業者のための通訳をしていた父の間に生まれたリックは、米国の農業産業が抱える移民の労働者問題と彼らの苦労を見て育ってきた。全米農業労働者組合(UNITED FARM WORKERS ASSOCIATION)とコラボレーションし、同組合のアズテックイーグルのロゴをプリントしたTシャツとオーバーシャツはオンライン限定で発売。収益の一部を団体に寄付する。

ランウェイでは、真ん中にアーティスト、トーマス・ハウシーゴ(Thomas Houseago)の彫刻を設置し、その周りをモデルが歩いた。LAのハウシーゴのアトリエからクレイを持ち込み、国境の壁をイメージした特設ランウェイのクレイは、ショーの後にパリの美術学校「L’école des Beaux-Arts」に運ばれ、学生に提供される予定だ。

ショーでは、リック自身が「世界一エコだと思う」というスニーカーブランド「VEJA」との2回目のコラボレーションで、グレーでアシンメトリーなニューモデルも明らかになった。「Champion(チャンピオン)」とも組み、70年代にリックのメキシコの親戚がよく着ていたというTシャツやスウェットに加え、トーガ、ロインクロス、ブリーフもデザインした。

CASTING AM CASTING (CLM)
MAKEUP KARIM RAHMAN (OPEN TALENT PARIS)
HAIR DUFFY (STREETERS)
PRODUCTION LA MODE EN IMAGES
MUSIC ACCELERATION’ BY LAVASCAR WITH LIVE PERFORMANCE BY OMAN CUEZALIN RIOS, XICO XAVIER GARZA, HUITZOMITL, AND JAEL MINO OCELOTL RIVERA