「エアフォース1」by ヴァージル・アブロー発売記念イベント開催へ
ブランド:LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
LOUIS VUITTONは、NIKEとのコラボレーションによる「エア フォース 1」by ヴァー ジル・アブローの発売を記念しイベントを開催する。
2022年春夏メンズコレクションの一部としてお披露目された同モデル。発売を記念し5月20日(金)〜31日(火)にニューヨークで開かれるエキシビション「ルイ・ヴィトンとナイキによる『エア フォー ス 1』 by ヴァージル・アブロー」では、メンズ アーティスティック・ディレクターの故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)がデザインした「エアフォース 1」の全47モデルを一般公開(5月21日〜)するほか、ニューヨーク市内各所で様々なアートインスタレーションも展開する。
ニューヨークのグリーンポイント・ターミナル倉庫を会場にするエキシビションは、ヴァージルが2021年11月28日に他界する前、2022年春夏コレクションのために構想していたというNIKEとLOUIS VUITTONの「創造的対話」を形にしたものだ。ヴァージルがデザインした「エアフォース 1」47モデルを、故人のクリエイションなどを反映した、フィジカルとヴァーチャル両形式の没入型空間で展示する。
人工的な制限を超えた世界に挑み続け、ファッションを変革のためのツールとして用いたヴァージルは生前、子供のような展望と繋がることや人間や物質的価値の先入観が排除された文化の構築を目指した。LOUIS VUITTONでは、「ハイ&ロー」の意味を問い、そのアティチュードをイメージやデザインに反映させてきた。ヒップホップを背景に持つストリートウェアコミュニティ出身のハイファッションデザイナーとしてそれらの領域の境界線を消し去ったのも、彼の大きな功績のひとつだろう。黒人のサブカルチャーがメインストリームファッションに与えてきた歴史的影響も、自らを通じて証明してきたヴァージルの作品は、人間性と団結が大きなテーマだった。
会場では、そんなヴァージルの哲学を出発点として、2021年夏にデザインしたスニーカーをヴァージル独自のレンズを通して詳しく紹介。鮮やかなオレンジに包まれた会場に、LOUIS VUITTONとNIKEを融合させたロゴをちりばめた空間を展開。グリッド状の構造は、同スペースに建てられた架空の都市の設計図を上空から見た様子をイメージしたもので、来場者は会場で鏡張りの天井に映し出された巨大なロゴの上を歩き回れる。
ヴァージルがLOUIS VUITTON在籍中に制作した3Dプリントの彫像が周りを取り囲み、ヴァージルのショーのセットやキャンペーンのイメージに登場した、雲が描かれた壁に縁取られた空間も来場者を迎える。ヴァージルの活動の中心となっていたシュールレアリスムのアイデアを取り入れた「エアフォース 1」の47モデルは、「動かしながら見せる」展示形態を取る。磁石の付いた壁やホログラフィックディスプレイ上で、ヒップホップ文化に根付いたブレイクダンスの動きをヒントにスニーカーが動く仕組みで、「街」の上に建てられたツリーハウスはヴァージルが親近感を抱いていた少年時代の心を表現しているという。
ツリーハウスの内部は、ヴァージルのオフィスだったパリ・ポンヌフ通りに面するLOUIS VUITTONのスタジオとアトリエの空間を細部まで再現し、メゾンのサヴォアフェール(匠の技)やシューズアトリエの職人技を体験できる空間だ。
開催期間中、ニューヨーク市内各地に置かれる大型のガラスボックスには、同展のテーマに沿い地球儀の形をしたスカルプチャーを展示。地球儀はヴァージルが自身のコレクションやショー、イメージの中で繰り返し表現してきた統一的なモチーフを象徴しており、国や文化を橋渡しする。
LOUIS VUITTONとNIKEによる「エア フォース 1」 by ヴァージル・アブローは6月に発売。売り出すのは、2021年6月発表のLOUIS VUITTON 2022年春夏メンズコレクションのためにヴァージルがデザインした47モデルの一部で、2022年2月には同オリジナルデザインのスニーカー200足がオークションに出品され、 収益はヴァージル・アブロー「ポスト・モダン」奨学金基金に寄付されたという。
今回の一般発売向けに厳選したという9モデルは、ミッドトップ 387,000円(税抜)とロートップ 310,000円(税抜)で、ナイキサイズの3.5〜18(日本サイズ:22.5cm〜36cm)の幅広いサイズ展開だ。モノグラムモチーフをあしらったクラシカルなオールホワイトバージョンや、同一デザインをブラックのスエードで表現したもの、ホワイトにグリーン、レッド、ブルーのいずれかのカラーでディテールを施したツートーンカラーバージョン、ヴァージルのキーモチーフとなっているレインボーを彷彿とさせるデザインなどが登場。
メタリックゴールドカラーのスニーカーは、ヴァージルのLOUIS VUITTONのデビューコレクションへのオマージュ。ヴァージルらしいマルチカラーのパッチワークスニーカーや、アーティストのグスト・レオン(Ghusto Leon)による LOUIS VUITTONのグラフィティモチーフをあしらった「ダミエ」エディションも登場する。