sneakers
From the ground up

 

18:14, ムゼウムスリンゼル
グレーに染まるベルリンの冬に、雲から差し込む光はまたときどき。

 

13:30, テンペルホーファーフェルト
鎖港となったベルリン・テンペルホーフ空港は、今や公園として当時の活気を取り戻す。

 

 

20:10, リヒャルトワグナープラッツ
物語のはじまりはおおよそベルリン特有の地下鉄Uバーンにて。

 

大学時代、ベルリン育ちのロマン・ロスと出会った。長身で金髪の彼は、自分でタバコを巻いていた。話に聞くベルリンはとても自由でとんでもなく快楽主義的な場所のように思え、当時のガールフレンドと一緒にいつかベルリンに行こうとよく話していたものだ。カナダ育ちでヨーロッパに憧れを抱いていた僕はやがて2014年にベルリンに移り住むことになった。

ベルリンのキーツ(kiez:広場や通りを中心にした地域社会の集合体)文化が大好きだ。どの界隈にもそれぞれ特徴があって、それぞれの人が自分の住むキーツの居心地を最高に感じている。秋や冬は特にそうだ。ベルリンは区域ごとに建築様式が大きく異なる。空が曇ってどんよりした冬のベルリンは不快で暗黒郷のようにさえ感じられることがあるが、その中にもまた良さがある。ブロックのようにそびえ立つソビエト建築のアパートの隣に飾りの美しいファサードを備えたアルトバウ(第2次大戦前に建てられたベルリンの旧建築)の見事な家屋やバウハウスのランドマーク的建造物が建っていたりする。陰気でありながら、どこか魅力がある街なのだ。

僕のキーツは、廃墟となり、公園として再生されたテンペルホーフ空港の近くだ。夏場、僕は時間さえあれば自転車でその公園へ行く。風に背中を押されながら滑走路だった道の真ん中を突っ切るのが至極爽快だ。

地元のキーツでは、近所のシュペーティ(späti)、あるいはボデガ、あるいはキオスク、呼び方は国によっていろいろだろうけれど、つまり売店の主人と仲良くすることが絶対不可欠だ。シュペーティはクロイツベルク区やノイケルン区のハートであり魂で、特に夏場はシュペーティの立ち並ぶ歩道が屋外バーのようになる。ここではクラブキッズといえば、履き潰されたスニーカー姿が定番。ベルリンに移り住んで以来、僕はスニーカーをきれいにするのをやめた。

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