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Where the runway meets the street

英メンズアパレルブランド「NICHOLAS DALEY(ニコラス デイリー)」が、ロンドンファッションウィークで2020年秋冬コレクション「The Abstract Truth」を発表した。

コレクションは、アフロフューチャリズム、サイケデリックロック、エクスペリメンタルジャズといったカルチャーを背景に製作。ブラックアブストラクトムーブメントと称された1970年代の抽象表現主義を牽引したガイアナ生まれの英アーティスト、フランク・ボウリングを着想源に、アクリル絵の具を注ぐように描くボーリングと呼ばれる手法で、様々なカラーをレイヤーした実験的な作品とファッションデザインを重ね合わせた。

アイテムには、日本に伝わる染色方法の墨流しを採用。コレクションのサイケデリックな世界観をマーブル模様で表現した。ブランドの創立当初から取り組み続けている英国のクラフトマンシップとのコラボレーションでは、サドベリーを拠点とする機屋「ヴァナーズ」、スコットランドのタータンメーカー「ロキャロン」、老舗靴メーカー「トリッカーズ」などとアイテムを展開。ショーには、英老舗ブランド「フレッドペリー」「ジョージコックス」「ラベンハム」とのコラボレーションアイテムも登場した。

タイトルの「The Abstract Truth」は、ニコラスが敬愛する米ジャズアーティストのオリバー・ネルソンのアルバム「The Blues and the Abstract Truth」から引用。ブランドのフィロソフィーであるファッション、音楽といった文化の融合を表現している。