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Where the runway meets the street

Amazon Fashion(アマゾン ファッション)の新サービス、Merch by Amazon(マーチ バイ アマゾン)がいよいよリリースされる。その第1弾企画として、SEKAI NO OWARIEnd of the WorldのフロントマンFukaseと、家具のサブスクリプションサービスKAMARQ(カマルク)などを運営するクリエイティブディレクター和田直希が作り出すアニメーションプロジェクトBAD MOOD(バッドムード)がコラボレーション。世界のAmazonがファッション界に新風を巻き込む。

——今回、Merch by Amazonという新しいサービスにBAD MOODとして参加された意図は?

和田直希(以下 和田) 去年末にBAD MOODが生まれ、Fukaseの絵から始まって、アニメーションを中心にファッションもやっていこうとなった時、いろんなパートナーと組んでやっていきたいなというのがありました。その一つとしてAmazonさんとやってみたいと思ったんですよね。コロナでなくなっちゃったんですけど、面白いブランドとかからもオフラインのイベントやコラボの話があったり、そういうバランス感とAmazonさんの幅広いお客様層やグローバルでビジネスを展開しているスケール感などの面で、何か一緒にやりたいなという気持ちがあって。それで今回、Merch by Amazonというサービスが始まるので、ぜひやりましょうってなったという流れです。

——いろんなクリエイターの方達を支援していくサービスの一環だと思うんですけど、それについてどう思いましたか?

Fukase 今までありそうでなかったものだなと思いました。最初にサービスの話を聞いていいなと思ったのは、洋服って在庫がどうしても出てしまうじゃないですか。やっぱりそれって洋服を作るクリエイターの人達は、たまたまそのシーズン売れなかっただけでも、それが大量のゴミになってしまうし、それを処理するのにもお金がかかってしまうっていうリスクがあると思うんです。でもこのサービスは、単純にクリエイターの負担がそこまでないんじゃないかなと思って。リスクがかなり少ないので、失敗した時に絶望しなくていいというか。ファッション業界で大失敗すると、結構取り返しがつかなくなっちゃったりすると思うんで、いい意味で、命をかけてチャレンジしなくていいっていうのは、すごくいいなと思います。

——Merch by Amazonは、世界中どこでも買えるグローバルサービスなんですよね?

Amazon クリエイターさん側でアートワーク登録していただくときに、ボディをどれにするか、色どれにするか、どこで売るか、というのを決めていただければ、海外のお客様にもお買い求めいただくことができるそうです。

——それは大きいですね。

和田 僕らのアニメーションが、Amazonの Prime Video(プライム・ビデオ)で世界中に流れるので(10月21日配信開始)、その時に好きな方が日本から商品を輸入するかといったらそれは難しいじゃないですか。そういうときに、その場で世界中ですぐ利用できるっていうのは、やっぱりすごくいいなと思ってます。

——今回は何パターンのデザインがあるんですか?

和田 自分で登録できるので32種類とか公表はしてるんですけど、ロゴだったりFukaseが描いた絵の集合もあったり、結構いろいろなパターンのデザインを準備してます。どう出していくかはまだこれからですが、ただ本当にいろんなデザインが作られてます。

——Merch by Amazonでは何を一番の目標にされる予定ですか?

和田 やはりアニメとのリンクですよね。Prime Videoで観たキャラクターの服が、Merch by Amazonですぐ買えるっていうのは、ファッションとカルチャーがすごく結び付き合いやすい。それによって本当にBAD MOODに興味ある人だったり、常に情報を追い求めてる人たち以外にも届きやすい環境になるんじゃないかなと。たまたま買いましたという人もたぶん出てくると思うので、その人たちがいずれ僕らのルーツをたどって行って、しっかりとBAD MOODのことを知っていただけるきっかけにもなると思ってます。

——BAD MOODの今後の展開にも通じる気がします。

和田 やっぱりマーケットは日本だけじゃないってずっと思ってます。本当にGDPでいうと日本のシェアって5%前後なんで、すごく自然なことなんですよね。すごく雑な例えをすると、僕の地元が兵庫県なのですが、仮にECを始めるときに兵庫県へしか送りませんっていう考えの人はあんまりいないと思うんですよね。マーケットは大きいほうがいい。世界中のマーケットへ届けられるのものを作る、みたいなものは意識してます。

——BAD MOODの今後の目標は?

Fukase のびのび自由にやれたらなとは思っているんですけど、架空の3個目のバンドとしてやってるんで、アニメーションの軸は置きつつ、その中でもファッションとの関わりは深いと思ってやっているので、もちろんそこも意識しつつなんかやりたいですよね。実際お客さんを呼べる何かみたいな。

和田 オフラインで何かしたいなとは、ずっと話してますね。

Fukase ファッションとアニメーションとか、もしくは音楽とエデュケーションだったり、そういう混ざったものをやりたいなというのは話してます。

——深瀬さんがファッションにおいて表現したいことって何かありますか?

Fukase アニメーションでは表現したいことをやったので、結構内容が2話目ぐらいから過激になってくるので、その過激さをファッションで緩和してくれないかなって(笑)。過激な作品だと思わないでほしいというか、過激ではないんですけどそう捉える人もいるだろうなと思っているので、そこでかわいいとか思っちゃってほしい。甘い顔して近づいた方が深く刺せると思ってるので(笑)。怖い顔してると人は警戒するので、あまり深く刺さらない気がするので。にこやかに近づくためにファッションが欲しいなと思ってます。

——音楽とファッションの関係についてどう思いますか?

Fukase 武器だと思いますね。音楽もそうですけどファッションもそうで、ステージ衣装を着るとさっきまでフニャフニャだった自分が、ちゃんとこれから2時間何万人と戦える自分になれて、音が鳴るとそれを戦えるだけじゃなくて勝ちに行く自分になって。以前フランスでライブした時にすごい具合悪くなっちゃって、アメリカに留学してた時、パニック障害というかパニック発作で帰ってきちゃってるんで、その時と同じような匂いにすごい具合悪くなっちゃって、フランスでライブできないかもって思ったんですけど、自分の音楽が鳴った瞬間にそれが吹っ飛んで、自分の作った音楽ってこんなに自分を強くしてくれるんだってその時思って。そこから、やっぱりファッションもそうですし音楽もそうですけど、その二つがあって僕はステージにagatte aga上がっていく、だから7万人とかいるステージの前で恥ずかしげもなく2時間歌い切ることができるんだなと思ってるんで、その二つを抜いたらしょうもないやつになっちゃうなあって。

——では、Amazonという会社にどういうイメージを持たれてますか?

Fukase イメージというか毎日のように使ってるんで、会社に来られてワクワクしてます。エレベーターの扉が段ボールになっているのなんかすごいワクワクして、本物の段ボールなのかと思って触ってみたり(笑)。考えられなくないですか? Amazonがない世界とか。僕はわざわざ買いに行くより通販がすごく好きなので。いろんなファッションの通販サイトがある中で、Amazonでファッションの買い物ってそこまでしたことなかったので、こういうサービスが始まったらAmazonで服を買う機会も増えるんじゃないかなと。

和田 僕は経営者でもあるので、Amazonってとんでもない会社っていうイメージですね。過去20年をグラフ化していくと、計算しないとこういう収益の出し方はできないなって。書籍のオンライン販売から始まってAWSがあって、その後もいろんなことされて。人間って音楽だけでも食事だけでも、もちろんファッションだけでも生きていけない。音楽は自分を高めるものだし、ファションは自分を表現するものでもあるし。そういうもの全てにフォーカスしてるっていうのは、ビジネスプレイヤーとしてはとんでもない企業だと思うし、ユーザーとしては欲しいと思ったらいつでもすぐ買えるし、便利過ぎるとしか言いようがないというか、ここまでできる企業は他にはないので、すごく大好きな会社ですね。

——お二人の年内の動きは?

Fukase End of the Worldのアルバムが完成したので、もうすぐ発表できると思います 13曲収録されてます。やっとなんで感無量ですね。ほかにもいろいろ重なってて、今すごい忙しいんですけど、いいニュースが僕をなんとか動かしてるって感じですね。全てにすごいこだわるし、セカオワもBAD MOODもEnd of the Worldもやってるから大変じゃないですか。大変だけどうまい酒があると頑張りたいなって。いいニュースって一番の酒の肴なんで(笑)。年末に結構たたみ掛けていく感じです。

和田 BAD MOODのアニメがあって、ファッションがあって、セカオワがあって、End of the Worldがあって、いい意味で2020年って変な1年だったと思うんですけど、本質は何も変わらないじゃないですか、表現することだったり音楽作るってことなので。こういう(コロナの)状況もあって、すごい迷った方も多かったと思うんですけど、作品としてこの時代にこうやってここまでたくさん出せるっていうのは、すごくいい話だなって。

Fukase 逆にいいポイントもありました。いつものルーティンから外れたからこそわかったことがすごくあったので。最後、怒涛のラッシュになっちゃったけど(笑)。

和田 End of the Worldのリミックスや映像などたくさんコンテンツを出していこうと思います。いろんな人に作ってもらっているので。ひたすらBAD MOODとEnd of the Worldのことを考え続けてきたっていう感じでしたね。

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※商品の価格は10月21日現在。詳細はwww.amazon.co.jp にてご確認ください。

Merch by Amazonストア

 

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