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From the ground up

BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)」は、ロンドンの芸術大学「Central Saint Martins(セントラル・セント・マーチンズ / CSM)」の修士課程ファッションコースによる新作コレクションを発売する。

教育プロジェクトとして、2018年にブランドのアーカイブの研究をCSM学士課程であるファッション ヒストリー&セオリーコースに依頼。修了生にはアーカイブへのアクセスが許可され、学生が現代的な方法で再解釈した作品を製作した。2019年にはBIRKENSTOCKのCEOオリヴァー・ライヒェルトや、修士課程ファションコースのディレクターであるファビオ・パイラス、ファッション評論家のサラ・モワーなど13人の審査員団が結成され、修士課程ファッションコースの学生による作品の評価と第1回の奨学金を授与するファイナリスト10人を選出した。

その後1年間の商品開発期間を経て、4人の学生によるデザインを採用した同コレクションが完成。学生によるアイテムとは別に、アーカイブ研究の成果としてブランド初のアーカイブ復刻モデル「タラハシー」を、コントラストカラーで販売する。

ロンドン南西部生まれのアレックス・ウォルフ(Alex Wolfe)は、機能的なデザインとコンセプトを元にした表現のバランスが特徴。「英国らしさ」と「マスキュリン」というアイデンティティについて探求し、疑問を投げ掛けるという。今回は、すね用の添え木から着想し、モトクロスの防具とかけ合わせたモトサンダルをデザイン。

アレクサンダー・ロスチャイルド(Alecsander Rothschild)は、デンマーク人ファッションデザイナー。2017年に「Designer’s Nest」で優勝し、イタリア版「Vogue(ヴォーグ)」の「New Talent」に選出されている。今回は、画家、彫刻家、デザイナーという芸術家一家で育ったロスチャイルドの生い立ちに着想し、ブランクーシ(Brancusi)を中心とした彫刻家の世界を掘り下げた。

サスキア・レナエルツ(Saskia Lenaerts)は「偏見の排除」を目的に、「文化的な相違」と「共通性」を重視したボーダレスな作品を製作するデザイナー。CSMのメンズファッションコースで修士学位を取得。「Johnstons of Elgin」主催の「Considered Design award」の受賞や、ロレアルのプロフェッショナルスカラーシップを獲得している。今回は、ラテックスとコルクを用いたBIRKENSTOCKを象徴するフットベッドの伝統と心地よさを中心にデザイン。足型の自然な形状と機能性をクッション性のあるアッパーで再現した。

ディンユー・チャン(Dingyun Zhang)は、中国人メンズファッションデザイナー兼フットウェアデザイナー。CSMの学士課程ファッションコースを2018年に、同修士課程のファッションコースを2020年に卒業している。今回は、長続きする快適さ、素材、機能性に関するサステナブルなアイデアを落とし込んだ。

パリを拠点に活動する写真家、ヴァルター・ファイファー(Walter Pfeiffer)によるキャンペーンヴィジュアルも展開予定。3月24日(水)から、限定店舗と公式オンラインショップ1774.comで販売予定。