style
Where the runway meets the street

ブランド:Maison Margiela(メゾン マルジェラ)

内容:Maison Margielaは7月8日(木)、2021年「アーティザナル 」Co-Edコレクションを発表した。クリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノ(John Galliano)は、歴史あるものに宿る安心感や信頼性に、現代の若い世代の切望や憧れの要素を見出し、オートクチュールを通じ新たな概念「ネオアルケミー(新錬金術)」を提起した。慣れ親しんだガーメントのシェイプやテクスチャーを科学的に変形させることで、信頼性や真正性に迫る。

コレクションフィルムは、オリビエ・ダアンが監督、脚本をジョン・ガリアーノが手掛け、本能やコミュニティー、変革を描いた。コレクションには「共生」の概念を織り込み、ガーメントのライニングのモチーフやニットの刺繍、ブーツの装飾などで表現。ヴィンテージやデッドストック生地で作られたガーメントは、 8〜12倍にスケールアップし、サイズを圧縮するために酵素を用いたエンザイム加工とストーンウォッシュ加工で新たなシェイプに変形。摩滅で本来の色を露わにしたという。

同様の工程は、ローデンコートやヴィンテージのデニムジャケット、シャツなどにも採用。カッティングで大胆に変形させたスカートやスーツは、従来のライニングを用いることで馴染みのある姿に仕上げた。海洋や海岸にまつわるワードローブは、マスクにあしらった動物のシンボルやアンダーウェアの刺繍で見ることができる。

1〜25

オリビエ・ダアン監督による’A Folk Horror Tale’は、最新のフラスタム(frustum)カメラを使ってパリのスタジオで撮影された。LEDスクリーンに、フォトリアリスティックな3Dの背景をカメラの視野範囲に取り込み、リアリティーのある架空の世界(錯覚)を生み出すテクノロジーを駆使した撮影では、18×6.5メートルのフランス最大級のLEDスクリーンが使用され、3Dイメージライブラリーからの画像をはじめ、スキャンしたリアルな風景写真、リアルタイムテクノロジーを用いて、視覚効果を作り出した。オランダの絵画にインスパイアされたライティングも印象的だ。

「レチクラ」のガーメントやアクセサリーに付けた白いラベルは、ジョン・ガリアーノが探し出したヴィンテージピースをメゾンのアトリエで一つ一つ修復・復元しアップサイクル。ヴィンテージやアンティークのデルフトブルーの織物をパッチワークしたドレスやデニムパンツが、レチクラピースとして登場した。コートやドレスには、海上の泡を思わせる、擦り切れたようなトリミングを施し、コレクションの根底にある海にまつわるストーリーを想起させる。

アンティークの新聞を手刺繍で編み込んだブルーのウールセーターや、レザーのレースとハンドメイドのミラーの破片をあしらったドレス、木製の「タビ」クロッグを繋ぎ合わせ、コンテンポラリーなペイントを施した「レチクラ」の白のラバーウェーダー(長靴)は、それぞれ異なるアーティストと手を組み手掛けたコラボレーションアイテムだ。

26〜50

カラーパレットは、オランダのルネッサンスに着想を受け、酵素とエンザイム・ストーンウォッシュ加工によって自然の力や時の経過で自ずと変色したような、雷や、風にさらされる海を彷彿とさせる。ラベンダーやピーチ、セージ、ライトブルー、エクリュを、ネイビーやダークグリーン、グレー、ブラックと対照的に使い、伝統的なデルフトブルーも効いている。

51〜74

クロッグシューズは、通常シューズの木型で使うアオギリ科の木を用いたほか、「タビ」クロッグウェーダーは、漁師の長靴などを融合し、ウェーダーにペイントを何層も重ね履き込んだようなテクスチャーを与え、ソールとアッパーのー部をハンドカットして「タビ」のクロッグソールに手作業で留め付けたもの。ジュエリーは壊れたアンティークのボトルをハンドメイドし、酵素とサンド加工を施し半透明に変色させ、海岸で見つけた古い難破船のグラスを再現した。透明なマスクはプレキシグラスで製作し、動物のイラストをあしらったほか、コレクションではメゾンのアイコンバッグ「グラム スラム」も登場した。